カテゴリー「地震・火山」の45件の記事

2024.10.02

西之島の火口に池?が

拡大を続ける小笠原の火山島 西之島を、海上保安庁が9月18日に撮影した写真に火口に池?が写っています。

2022年6月にも火口に赤銅色の池のようなものが確認されたけれど、今回は濁った水色をしています。

雨が溜まって池のようなものができたのか、地下の水蒸気の影響なのか、できた原因はわかりませんが、刻々と変化する西之島は面白いです。

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・ 西之島 南方から撮影 2024年9月18日 画像:海上保安庁

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・ 西之島 火砕丘中央火口 2024年9月18日 画像:海上保安庁

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・ 西之島 火砕丘中央火口 南方から撮影 2022年6月17日 画像:海上保安庁

参照:海域火山データベース 西之島/海上保安庁

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2024.08.21

地震が頻発しているようだけど、静岡ではあまり大きな地震は起きていないんだよな

8日に日向灘でM7.1 最大震度 震度6弱、9日に神奈川県西部でM5.3 最大震度 震度5弱、19日に茨城県北部でM5.1 最大震度5弱と8月に入って、震度5弱以上の地震が起き、結構あちこちで揺れているなと感じます。

静岡に住んでいて大きな地震が起きると、とうとう東海地震が起きたかと思います。

僕が中学の頃、プレートテクトニクスといわれる地球を覆うプレートの移動が巨大地震に原因となるという話が出て、その理論をベースとした小松左京さんの小説「日本沈没」が出版、映画化され大きな話題になりました。

高校の頃だったか、東大の石橋克彦さんが駿河湾沖でユーラシアプレートに沈み込んだフィリピン海プレートとのひずみ解消のため巨大地震が起きる「東海地震説」が発表されました。

そのことがあって、静岡県では行政が中心となって地震対策や啓発などを積極的に行ったため、僕は大きな揺れを感じるたびに、とうとう東海地震がきたかと感じるようになりました。

あれから、1995年 兵庫県南部地震、2004年 新潟県中越地震、'11 東北地方太平洋沖地震、'16 熊本地震、'18 北海道胆振東部地震、'24 能登半島地震と最大震度7の地震が発生していますが、静岡は大きな揺れはありません。

気象庁の「震度データベース」によると、統計のある1919年1月1日~2024年8月19日に全国で観測された最大震度5弱以上の地震は617あります。

静岡市内で1919年以降、震度5弱以上の地震は5回あり、一番大きなものは1935年7月11日の震度6の地震(静岡地震)です。

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東海地震説が発表されてから半世紀経ちますが、南海トラフ地震の震源域の東のはずれにある静岡・駿河湾、静かにエネルギーを溜めているのか恐ろしいです。

2009年と'11年の地震については当ブログに記載がありました。

関連エントリー
・ 昨日の地震があれほど揺れたんだから、東海地震を思うとゾッとするよ 2009.08.12
・ 昨日の駿河湾沖の地震は揺れました 2011.08.02

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2024.08.15

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府の「特別な注意の呼びかけ」が終了した

8月8日に気象庁から発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が、地震の発表から1週間が経ち、政府の「特別な注意の呼びかけ」が終了されました。

気象庁の「南海トラフ地震関連解説情報(第7号)」によると、この1週間、「南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていません。」とのことで、「特別な注意の呼びかけ」が終了されました。

終了の根拠として、1. 8日の地震の震源付近の地震活動が時間の経過とともに低下している 2. ひずみ観測点で、地震後に通常みられる変化以外は観測されていないこと 3. 東海から紀伊半島の深部低周波地震活動に伴う変化がは従来からも繰り返し観測されてきた現象であることなどがあげられています。

ただ、南海トラフ沿いは、いつ大規模地震が発生してもおかしくない状況にあることに変わりはないので、日頃からの地震への備えを引き続き実施するよう呼び掛けています。

南海トラフ地震関連解説情報(第7号) 令和 6 年 8 月 15 日 17 時 02 分発表

** 見出し **
8月8日16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。この地震の発生に伴って、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられたことから、8月8日19時15分に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。8日の地震の発生後、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていません。地震の発生から1週間経過したことから、本日(15日)17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」を終了しています。南海トラフ沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくないことに留意し、「日頃からの地震への備え」を引き続き実施してください。

** 本文 **
8月8日16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1(モーメントマグニチュード7.0)の地震が発生しました。この地震の震源付近の地震活動は、8日の地震発生当初は活発でしたが、時間の経過とともに低下しています。しかし、平常時より地震が多い状況が継続しており、現状程度の地震活動は当分続くと考えられます。
8日16時から本日(15日)14時までに南海トラフ地震の想定震源域(8月8日の地震の震源域周辺を含む)で発生した震度1以上を観測した地震の回数(速報値)は次の通りです。
8日16時から24時まで8回(震度6弱:1回、震度2:2回、震度1:5回)
9日00時から24時まで11回(震度3:1回、震度2:2回、震度1:8回)
10日00時から24時まで2回(震度2:1回、震度1:1回)
11日00時から24時まで2回(震度3:1回、震度1:1回)
12日00時から24時まで1回(震度1:1回)
13日00時から24時まで0回
14日00時から24時まで0回
15日00時から14時まで0回

また、ひずみ観測点では、マグニチュード7.1の地震に伴うステップ状の変化が観測されていますが、地震後に通常みられる変化以外は今のところ観測されていません。東海から紀伊半島の深部低周波地震(微動)活動に伴う変化が付近のひずみ計等で観測されていますが、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。8月8日21時頃から、日向灘及び九州地方南東沖で浅部超低周波地震を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象ですが、発生頻度・規模等発生様式については今後も観測・研究が必要です。また、8日の地震発生後、宮崎県南部を中心に、地震後の余効変動と考えられる地殻変動を観測しています。余効変動自体はM7クラス以上の地震が発生すると観測されるものですが、今回の余効変動は、そのような地震後に観測される通常の余効変動の範囲内と考えられます。なお、地震直後に余効変動のメカニズムを見極めることは困難であり、ある程度の期間、観測を続ける必要があります。
そのほか、8月5日頃から、紀伊半島沖で地殻変動に起因するとみられる孔内間隙水圧の変化を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象です。
このように、8日の地震の発生後、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着
状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていません。

8月8日の地震と南海トラフ地震との関連性について検討した結果、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられたことから、8月8日19時15分に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。
政府では、8月8日16時43分頃の日向灘を震源とする地震の発生から1週間経過したことから、本日(15日)17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」を終了しています。
過去の世界的な事例をみると、大規模地震の発生の可能性は、最初の地震(8日の地震)の発生直後ほど高く、時間の経過とともにその可能性が低下していく傾向がありますが、最初の地震から 1週間以上経過した後に大規模地震が発生した事例もあります。
南海トラフ沿いの大規模地震(マグニチュード8から9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。
南海トラフ沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくないことに留意し、「日頃からの地震への備え」については、引き続き実施してください。
気象庁では、引き続き注意深く南海トラフ沿いの地殻活動の推移を監視します。

※モーメントマグニチュードは、震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュードです。気象庁が地震情報等で、お知らせしているマグニチュードとは異なる値になる場合
があります。

** 次回発表予定 **
今後は、次回の定例の南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会(9月6日開催予定)までの間、毎週1回「南海トラフ地震関連解説情報」で地殻活動の状況等を発表します。次回の情報発表は、22日15時30分頃を予定しています。

関連エントリー:「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された 2024.08.08

参照:令和6年8月8日16時43分頃の日向灘の地震について(第8報)及び南海トラフ地震関連解説情報(第7号)について 2024.08.15/気象庁地震火山部 PDF 10.5MB

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2024.08.09

「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の発表は鉄道の運行にも影響するんだ

昨日、発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の発表は、JRの運行に影響していました。

沼津駅改札口の掲示板には、特急ふじかわや寝台特急サンライズの運休情報が掲示されていました。

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読売新聞によると、ふじかわやサンライズ瀬戸・出雲の他、特急南紀や伊那路の運休や東海道新幹線 三島-三河安城間の徐行運転も行われるようです。

「巨大地震注意」の発表の影響があるんですね。

関連エントリー:「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された 2024.08.08

引用文サンライズ瀬戸・出雲や特急の南紀・伊那路・ふじかわ運休…「巨大地震注意」発表受け
気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことを受け、JR東海は臨時情報解除までの間、寝台特急のサンライズ瀬戸・出雲と、特急の南紀、伊那路、ふじかわを運休すると発表した。
同社は、東海道新幹線の三島―三河安城間で速度を落として運転を始めており、その他の列車についても同社では、状況によっては速度を落として運転したり、途中駅で運転を打ち切る可能性があるとしている。
2024.08.08/読売新聞

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2024.08.08

「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された

今日、16時43分頃に日向灘を震源とするM7.1、最大震度6弱の地震が発生しました。静岡では揺れを感じませんでしたが、震源がフィリピンプレートとユーラシアプレートの境界で、南海トラフ地震の発生する場所なので気になるところです。

ただ、日向灘を震源とする地震は過去にも発生しているので珍しくないと思っていたら「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。

「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の参考によると、南海トラフ地震臨時情報には、「調査中」「巨大地震警戒」「世大地震注意」「調査終了」の4つがあります。今回は「調査中」の後に「巨大地震注意」が発表されました。

「巨大地震注意」の発表の基準は、1 . 監視領域内において、モーメントマグニチュード7.0以上の地震が発生したと評価した場合 2. 想定震源域内のプレート境界において、通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合の2つで、今回はマグニチュードの基準に該当しました。

過去の世界のモーメントマグニチュード7.0以上の地震1,437事例のうち、その後、最初の地震の発生から6事例だそうで0.4%です。

気象庁では、「南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます。」とし、防災対応をとるように呼び掛けています。

もともと、30年以内の巨大地震の発生確率が70~80%の地域です。この確率が1週間に数百回に1回程度に高まったことが、どの程度のものか判断に困るけれど、これを機会に我が家の防災対策の再確認をします。

それと、個人的には臨時情報の発表よりも、震源がプレート境界だったことのほうが気になります。

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意) 2024年8月8日 19時15分 気象庁地震火山部
** 見出し **
本日(8日)16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。この地震と南海トラフ地震との関連性について検討した結果、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます。今後の政府や自治体などからの呼びかけ等に応じた防災対応をとってください。
** 本文 **
本日(8日)16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。その後の地震活動は活発な状態が続いています。また、ひずみ観測点では、この地震に伴うステップ状の変化が観測されています。
気象庁では、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、この地震と南海トラフ地震との関連性について検討しました。
この地震は、西北西・東南東方向に圧力軸をもつ逆断層型で、南海トラフ地震の想定震源域内における陸のプレートとフィリピン海プレートの境界の一部がずれ動いたことにより発生したモーメントマグニチュード7.0の地震と評価されました。
過去の世界の大規模地震の統計データでは、1904年から2014年に発生したモーメントマグニチュード7.0以上の地震1,437事例のうち、その後同じ領域でモーメントマグニチュード8クラス以上の地震が発生した事例は、最初の地震の発生から7日以内に6事例であり、その後の発生頻度は時間とともに減少します。このデータには、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(モーメントマグニチュード9.0)が発生した2日前に、モーメントマグニチュード7クラスの地震が発生していた事例が含まれます。世界の事例ではモーメントマグニチュード7.0以上の地震発生後に同じ領域で、モーメントマグニチュード8クラス以上の地震が7日以内に発生する頻度は数百回に1回程度となります。
これらのことから、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます。
南海トラフ地震には多様性があり、大規模地震が発生した場合の震源域は、今回の地震の周辺だけにとどまる場合もあれば、南海トラフ全域に及ぶ場合も考えられます。
最大規模の地震が発生した場合、関東地方から九州地方にかけての広い範囲で強い揺れが、また、関東地方から沖縄地方にかけての太平洋沿岸で高い津波が想定されています。
今後の政府や自治体などからの呼びかけ等に応じた防災対応をとってください。
気象庁では、引き続き注意深く南海トラフ沿いの地殻活動の推移を監視します。
※モーメントマグニチュードは、震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュードです。気象庁が地震情報等で、お知らせしているマグニチュードとは異なる値になる場合があります。
※評価検討会は、従来の東海地域を対象とした地震防災対策強化地域判定会と一体となって検討を行っています。

** 次回発表予定 **
今後は、「南海トラフ地震関連解説情報」で地殻活動の状況等を発表します。

** (参考) 南海トラフ地震に関連する情報の種類 **
【南海トラフ地震臨時情報】
情報発表条件:
○南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合
○観測された異常な現象の調査結果を発表する場合
情報名に付記するキーワード:
○「調査中」 下記のいずれかにより臨時に「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催する場合
・監視領域内※1でマグニチュード6.8以上の地震※2が発生
・1カ所以上のひずみ計での有意な変化と共に、他の複数の観測点でもそれに関係すると思われる変化が観測され、想定震源域内のプレート境界で通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合など、ひずみ計で南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる変化を観測
・その他、想定震源域内のプレート境界の固着状態の変化を示す可能性のある現象が観測される等、南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる現象を観測
○「巨大地震警戒」 想定震源域内のプレート境界において、モーメントマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価した場合
○「巨大地震注意」
・監視領域内※1において、モーメントマグニチュード7.0以上の地震※2が発生したと評価した場合(巨大地震警戒に該当する場合は除く)
・想定震源域内のプレート境界において、通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合
○「調査終了」 (巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合
※1 南海トラフの想定震源域及び想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲
※2 太平洋プレートの沈み込みに伴う震源が深い地震は除く
【南海トラフ地震関連解説情報】
情報発表条件:
○観測された異常な現象の調査結果を発表した後の状況の推移等を発表する場合
○「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし南海トラフ地震臨時情報を発表する場合を除く)
※すでに必要な防災対応がとられている際は、調査を開始した旨や調査結果を南海トラフ地震関連解説情報で発表する場合があります。

参考:南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)について 令和6年8月8日19時45分/ 気象庁地震火山部 PDF 3.4MB

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2024.07.22

西之島の成長過程がよくわかる海上保安庁のデータベース

今、ブルーバックスの新刊 前野 深さんの「島はどうしてできるのか」を読んでいます。

まだ、読み始めたばかりだけど冒頭は、成長を続ける西之島の話です。

海底火山の噴火により1973年に新島が出現し、2013年から噴火活動が活発になり旧島を吸収し現在に至っています。

海上保安庁の海域火山データベースでは、5海域、34火山の火山のデータが公開されており、その中に西之島も含まれています。

西之島のデータベースの写真を見ると拡大していく西之島新島の成長の様子がよくわかります。

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・ 西之島新島の出現(奥が旧島) 1973年9月14日 画像:海上保安庁

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・ 西之島新島と旧島(左が旧島) 2013年11月21日 画像:海上保安庁

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・ 西之島新島が旧島と吸収し拡大 2023年12月15日 画像:海上保安庁

 

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・ 西之島新島・旧島地形図(2013年11月-’14年1月) 画像:海上保安庁
※ 画像をクリックすると別ウインドウに拡大表示します。

また、YouTubeの国土地理院の動画チャンネルでは、西之島の成長過程の動画が掲載されています。


【国土地理院】だいち2号が捉えた西之島の成長/国土地理院動画チャンネル

参照:海域火山データベース 西之島/海上保安庁

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2024.03.19

硫黄島翁浜沖の新島は消滅した?

昨年、噴火で出現した硫黄島扇浜沖の新島が、少し前から浸食が進み幅約25m、高さ約10mに縮小しました。

さらに会場保安庁が3月16日に撮影した写真や動画を見ると、島は水没し海面から白い噴煙が昇っている様子が見えます。

西之島のように島まで成長するのは難しいことなんですね。

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・ 硫黄島翁浜沖 024/3/16 15:51 海上保安庁 撮影


硫黄島翁浜沖の噴火の状況 2024/3/16 海上保安庁 撮影

関連エントリー
硫黄島沖に新島出現 2023.11.13
硫黄島の新島が縮小 2024.02.16

参照:海域火山データベース 硫黄島/海上保安庁海洋情報部

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2024.03.03

千葉県東方沖を中心に頻発している地震とプレート境界面のゆっくりすべりの関係は?

2月29日頃から千葉県東方沖を中心にマグニチュード2~5の地震が頻発しています。

また、国土地理院はこの時期に房総半島の電子基準点観測データに、通常と異なる地殻変動が検出されているとアナウンスしています。

また国土地理院は、変動の原因を房総半島沖のフィリピン海プレートと北米プレートの境界面で発生している「ゆっくりすべり(スロースリップ)現象」によるものと推定しています。

房総半島沖のゆっくりすべり現象は、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年にも観測されており、今回もその一連の流れでしょうか?

房総半島沖は、北米プレートの下にフィリピン海プレートが、さらにその下に太平洋プレートが沈み込むという複雑な地形のところです。

今回、頻発している地震とゆっくりすべり現象は関係しているのだろうか?

240303

引用文令和6年(2024年)2月 房総半島の非定常地殻変動
房総半島沖でプレート境界面のゆっくりすべり現象を検出
概要
房総半島の電子基準点観測データに、2024年2月26日頃から、通常とは異なる地殻変動(非定常地殻変動)が検出されています。これまでに検出された非定常地殻変動は大きいところで約1cmです。
この変動は、房総半島沖のフィリピン海プレートと陸側のプレートの境界面で発生している「ゆっくりすべり(スロースリップ)現象」によるものと推定されます。
2月28日までのデータを用いた非定常地殻変動からプレート境界面上のすべりを計算したところ、房総半島沖で最大約2cmのすべりが推定されました。
房総半島沖では、1996年5月、2002年10月、2007年8月、2011年10月、2014年1月、2018年6月の6回、同じような場所でゆっくりすべりが発生したことが、電子基準点の観測データで確認されています。発生間隔は、それぞれ77か月、58か月、50か月、27か月、53か月で、今回は68か月でした。過去6回のゆっくりすべりでは、房総半島を中心とした領域で非定常地殻変動が約10日間観測されました。
なお、この非定常地殻変動は現在も継続しているとみられます。このため、今回得られた解析結果はあくまでも暫定的なものであり、今後のデータの蓄積、精査により、情報が更新される可能性があります。
国土地理院では、引き続き、この非定常地殻変動を注意深く監視していくこととしています。
2024.03.01/国土地理院

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2024.02.16

硫黄島の新島が縮小

昨年、噴火で出現した硫黄島沖の新島が、浸食が進み幅約25m、高さ約10mに縮小したと、海上保安庁のXがアナウンスしています。

24021601
・ 海上保安庁のXから画像引用

海上保安庁が撮影した2023年11月10日と’24年2月13日の写真を比べると、島というより岩礁になってしまったことがよくわります。

西之島のように島には成長せず、海底に沈んでしまうのだろうか?

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2024/2/13 16:20 翁浜沖の新島/海上保安庁 撮影

23111302
2023/11/10 13:06 翁浜沖の新島/海上保安庁 撮影

関連エントリー:硫黄島沖に新島出現 2023.11.13

参照:海域火山データベース 硫黄島/海上保安庁海洋情報部

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2024.01.23

令和6年能登半島地震での耐震性

1月1日の令和6年能登半島地震の被害が時間を追うごとにわかってきました。

テレビニュースでは、木造家屋が全壊した様子が度々映され、その被害の大きさに驚きます。

NHKニュースで、京都大学生存圏研究所 中川貴文准教授のシミレーションから「震度6強だった珠洲市や輪島市では、強度が現在の耐震基準より20%から60%しかない建物が次々と倒壊」し「珠洲市や輪島市でも現在の基準を最低限満たしている建物は倒壊は免れ」たことを報じていました。

もちろん、耐震性は地盤の影響を受けるので建築基準や耐震等級だけでは、建物の耐震性はいえないのかもしれません。ただ、現在の耐震機銃を満たしていれば震度6強の地震にあっても建物の倒壊による圧死は逃れる可能性が大きいこともあると思います。

木造建物の耐震基準は数回改正されていてよくわからないので調べてみました。

旧耐震基準は、1950年に制定され震度5程度までの地震で修復可能で倒壊なしという基準です。

その後、1964年の新潟地震(M7.5 最大震度5)、1968年の十勝沖地(M7.9 最大震度5)の被害を受けて1981年に新耐震基準が設定されました。

新耐震基準は、震度6強~7の大規模地震で倒壊がなく、震度5強程度までの中規模地震で軽度なひび割れ程度の被害という基準です。

さらに、1995年の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災 M7.3 最大震度7)の巨大地震の後、地盤を考慮した基礎設計や建物の基礎部分と柱の接合部に取り付ける金具、耐力壁と呼ばれる壁の配置などが定められた2000年基準が設定されました。

このような経過を経て現行の耐震基準となっています。今回の能登半島地震でもこの基準が効果を発揮しているということでしょうか。

下の表に耐震基準の変遷と震度6強の地震を拾い出してみましたが、2000年以降毎年のように大きな揺れの地震が発生していることがわかります。

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引用文珠洲市や輪島市では耐震基準満たした建物は倒壊免れる揺れ
能登半島地震が木造の建物に与えた影響について専門家がシミュレーションを行ったところ、石川県の珠洲市や輪島市では耐震基準を満たした建物が倒壊を免れる揺れだったことがわかりました。専門家は「耐震化されていない古い住宅に被害が集中した可能性があり、対策を急ぐ必要がある」と指摘しています。
地震の揺れによる建物への影響に詳しい京都大学生存圏研究所の中川貴文准教授は、今回の能登半島地震で観測された地震動をもとに、耐震性能の異なる木造住宅がどの程度被害を受けたかシミュレーションを行いました。
その結果、最大震度7の揺れを観測した石川県志賀町では、どの耐震性能の建物も倒壊しませんでした。
これに対して震度6強だった珠洲市や輪島市では、強度が現在の耐震基準より20%から60%しかない建物が次々と倒壊しました。
その理由について中川准教授は、珠洲市や輪島市では木造住宅に被害が発生しやすい周期の揺れが観測されたためとしています。
一方、珠洲市や輪島市でも現在の基準を最低限満たしている建物は倒壊は免れ、中川准教授は耐震補強がされていなかった古い木造住宅に被害が集中した可能性があるとしています。
2024.01.22/NHK

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