異常震域の地震
1月7日17時32分頃、鳥島近海でM6.0、深さ420kmの深発地震がありました。
この地震では、震央より少し離れた関東や東北で震度2〜1の揺れが観測される一方で、西の東海地方や近畿地方では震度1以上の揺れが観測されませんでした。

・ 地震情報/気象庁
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このような震央に近い場所より遠い場所で揺れが大きくなる現象を「異常震域」と呼び、深い場所で発生する地震で見られる現象だそうです。
深い場所で発生する地震の場合、地表まで地震波が到達する距離が長いため、地震波が伝搬する過程に減衰しやすい地層がある場合、ない場合に比べて震度が小さくなるようです。
今回の地震は、太平洋プレート(海洋プレート)内で発生したとみられています。西側では太平洋プレートがフィリピン海プレート(海洋プレート)に沈み込み、さらにフィリピン海プレートはユーラシアプレート(陸のプレート)に沈み込んでいます。一方、東側は太平洋プレートが北米プレート(陸のプレート)に沈み込むという複雑な構造をしているので、異常震域が発生したんですね。
【防災メモ】 ~異常震域について~ PDF 294KB
一般に、地震の揺れは震源に近い場所ほど強く、遠い場所ほど弱くなります。しかし、深い場所で発生する地震(深発地震)では、震源に近い場所よりも遠く離れた場所の方が強く揺れる場合があり、この現象を「異常震域」と呼びます。
日本周辺の深発地震の場合、震源に近い側の地表に到達する地震波は、震源直上の地震波が減衰しやすい領域を通る一方、太平洋側の地表に到達する地震波は、地震波が減衰しにくい海洋プレートを通ります。その結果、震源から遠く離れた太平洋側で震度が大きくなります。
異常震域を生じるような深発地震で津波が発生することはまずありませんが、被害の可能性がないわけではありません。地震の規模が大きくなれば震源から離れていても強く揺れるだけでなく、長周期地震動(2021年10月防災メモ参照)の影響を受ける可能性があることにも留意が必要です。
【防災メモ】 ~異常震域について~ /気象庁から抜粋
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