千葉県東方沖を中心に頻発している地震とプレート境界面のゆっくりすべりの関係は?
2月29日頃から千葉県東方沖を中心にマグニチュード2~5の地震が頻発しています。
また、国土地理院はこの時期に房総半島の電子基準点観測データに、通常と異なる地殻変動が検出されているとアナウンスしています。
また国土地理院は、変動の原因を房総半島沖のフィリピン海プレートと北米プレートの境界面で発生している「ゆっくりすべり(スロースリップ)現象」によるものと推定しています。
房総半島沖のゆっくりすべり現象は、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年にも観測されており、今回もその一連の流れでしょうか?
房総半島沖は、北米プレートの下にフィリピン海プレートが、さらにその下に太平洋プレートが沈み込むという複雑な地形のところです。
今回、頻発している地震とゆっくりすべり現象は関係しているのだろうか?
令和6年(2024年)2月 房総半島の非定常地殻変動
房総半島沖でプレート境界面のゆっくりすべり現象を検出
概要
房総半島の電子基準点観測データに、2024年2月26日頃から、通常とは異なる地殻変動(非定常地殻変動)が検出されています。これまでに検出された非定常地殻変動は大きいところで約1cmです。
この変動は、房総半島沖のフィリピン海プレートと陸側のプレートの境界面で発生している「ゆっくりすべり(スロースリップ)現象」によるものと推定されます。
2月28日までのデータを用いた非定常地殻変動からプレート境界面上のすべりを計算したところ、房総半島沖で最大約2cmのすべりが推定されました。
房総半島沖では、1996年5月、2002年10月、2007年8月、2011年10月、2014年1月、2018年6月の6回、同じような場所でゆっくりすべりが発生したことが、電子基準点の観測データで確認されています。発生間隔は、それぞれ77か月、58か月、50か月、27か月、53か月で、今回は68か月でした。過去6回のゆっくりすべりでは、房総半島を中心とした領域で非定常地殻変動が約10日間観測されました。
なお、この非定常地殻変動は現在も継続しているとみられます。このため、今回得られた解析結果はあくまでも暫定的なものであり、今後のデータの蓄積、精査により、情報が更新される可能性があります。
国土地理院では、引き続き、この非定常地殻変動を注意深く監視していくこととしています。
2024.03.01/国土地理院
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