今年の静岡のソメイヨシノの開花が遅れています。平年(1991年-2020年)の開花日は3月24日、2023年は3月21日、2022年は3月20日なので、それと比較する遅いなあという感じです。
僕が子どもの頃、半世紀ほど前は4月上旬の入学式の頃にソメイヨシノは満開になっていましたが、最近は入学式の頃は散り始めや葉桜で開花・満開が早まっています。今年は入学式の頃に満開になるのかな。
ところで、環境省のサイト「デコ活」に2100年にはシミレーションによるとソメイヨシノが「3月末から4月上旬にかけて、九州から東北南部でいっせいに桜が開花することになる」「桜の開花日が変動するだけでなく、開花しない、開花しても“だらだら”と咲いて満開にならない地域もあり、例えば、種子島や鹿児島の西部ではまったく開花せず、九州南部、四国南西部、長崎や静岡の一部は開花しても満開にならない」と書かれています。
これは、気象変動による気温の上昇により東北南部では開花が早まったり、冬季にサクラの休眠打破が十分に行われず温暖な地域では開花が遅れる結果、全国一斉に開花、桜前線という言葉もなくなるかもしれません。
デコ活のもととなった「わが国のサクラ(ソメイヨシノ)の開花に対する地球温暖化の影響 2009/丸岡知浩、伊藤久徳 」によると、「今後に残された課題も多い」としながらも
温暖化の進行に従い,i) まずソメイヨシノの生長が早まり,開花日は早くなる(南限付近を除く ) ii) さらに気混が高まると,休眠打破の遅れが目立つようになって次第に遅くなる iii) その後,さらに開花は遅れて結巣的に現在よりも遅くなる。 iv) 満開にならない年が発生する。 v) 開花しない年が発生する。vi) 開花しなくなる。これらの過程をたどっていくと考えられる。また場所的には,島しょ部を含む九州から太平洋側の海岸域で,まず潟花の遅れや満開にならない年,開花のない年の発生が起こると考えられる。
わが国のサクラ(ソメイヨシノ)の開花に対する地球温暖化の影響 2009/丸岡知浩、伊藤久徳 から引用
としています。
参照
・ 地球温暖化で桜の開花に異変!? 日本列島でいっせい開花も?/環境省(デコ活)
・ わが国のサクラ(ソメイヨシノ)の開花に対する地球温暖化の影響 2009/丸岡知浩、伊藤久徳 PDF 1017KB
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