ふじのくに防災学講座「富士山噴火と我が国の火山防災」を聴講してきました
先週の土曜日に沼津のプラサヴェルデで開催されたふじのくに防災学講座「富士山噴火と我が国の火山防災」に行ってきました。
ふじのくに防災学講座は、静岡県地震防災センターが自然・社会科学、行政など様々な視点で開く講座で今回で124回になります。
僕は、興味のある地震や火山の発生メカニズムや現在の研究の状況など自然科学的な面をテーマにした回を聴講しています。
今回は火山噴火予知連絡会会長だった藤井敏嗣東大名誉教授の富士山噴火に関わる講演です。
富士山は、西日本を構成するユーラシアプレートに沈み込んだフィリピン海プレートの先にある活火山です。
過去3500年の間に平均すると数十年に1回富士山は噴火をしているといわれますが、1707年の宝永噴火以来約300年噴火をして
いません。
おそらく地下にマグマが相当蓄積していると予測されるので、いったん噴火するとその噴出物で周辺はもとより首都圏に甚大な被害
を及ぼすと懸念されています。
ただ、噴火の予測は難しいそうそうで、御嶽山のような水蒸気噴火では直前にならないとわからないそうです。マグマ噴火の場合は、
地震の発生や山体の膨張など事前の兆候をとらえられる可能性がありますが、富士山はマグマだまりが深い位置ありそれも難しいと
でした。
今、僕らが見ている富士山は約1万年前に活動を開始した新富士火山で、その下には約10万年前に活動を開始した古富士火山、さらにその下には約70万年前から活動を開始した小御岳火山があると言われています。
僕らは過渡期の美しい富士山を見ているのかもしれません。
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