ふじのくに地球環境史ミュージアムで開催されている「大絶滅」展を見てきました
ふじのくに地球環境史ミュージアムで2019年11月30日から'20年4月5日まで開催されている「大絶滅」展に行ってきました。
・ 「大絶滅」展のチケットと冊子
5億年前以降に地球では、環境の激変により多くの生物種がほぼ同時に姿を消す大絶滅が5回あったとされています。
それは、約4億4千年前の古生代オルドビス紀、約3億7千万年前の古生代デボン紀後期、約2億5800万~2億5100万年前の古生代ペルム紀末期、2憶1千万年前の中生代三畳紀末、最後は6550万年前の中生代白亜紀末です。
「大絶滅」展では5回の大絶滅を時間を追って、パネルや化石、地質サンプルなどによって紹介しています。
興味をひいたのは最後に起こった恐竜をはじめ地球上の70%の生物が息絶えたという白亜紀の大絶滅です。
ユカタン半島に落ちた巨大隕石の爆発と衝撃により地球の気候が一変したことが原因とされています。
会場には、大量絶滅を分けるK/Pg境界(中生代と新生代の境界)の地層標本が展示されていました。
・K/Pg境界を含む黒色粘土層を含む地層の標本(赤矢印の部分K/Pg境界)
それと3度目の大量絶、ベルム紀末期。短期間に2度発生したと考えられ、地球上の生物の96%が死に絶えたといわれています。
その原因として有力とされているのが、地球の内部のマントルのマグマによる超大規模な火山噴火による巨大ブルーム説です。この時大量に放出された二酸化炭素の温室効果により、寒冷化していた地球が温暖化し、生態系を崩壊させたというものです。
原因は違うにしろ、現在起こりつつある二酸化炭素の上昇による気候変動に似ていなくもないと思ったりして。
「大絶滅」展は派手ではないけれど面白い展示でした。また会場で購入した冊子もイラストや写真が豊富で読み応えがあります。
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