ふじのくに防災学講座『南海巨大地震の過去と今を解き明かす - 地球深部探査船「ちきゅう」の成果から -』を聴講しました
先日の土曜日に静岡県地震防災センター主催の「第114回ふじのくに防災学講座」が、沼津のプラサヴェルデで開催されたので聴講してきました。
今回は、『南海巨大地震の過去と今を解き明かす - 地球深部探査船「ちきゅう」の成果から -』をテーマに海洋研究開発機構地球深部探査センターの倉本真一センター長の講演です。
・ 第114回ふじのくに防災学講座 2019.01.20 プラサヴェルデ
現在、地球深部探査船「ちきゅう」は、和歌山・熊野灘で南海トラフ付近の掘削を行っています。この地域は、陸地に近い位置でフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む場所で、「ちきゅう」によって数回にわたり掘削が行われました。
今回のミッションは、最終段階でユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界付近まで掘削を進めるものです。
巨大地震は沈み込むプレートが上側のプレートとの摩擦で滑らなくなった固着域に歪みが蓄積され、その歪みが解放されるときに起きるとされています。
今回の掘削で、境界部上部の岩石を採取し、どの程度の圧力がかかっているのか、岩石はどの程度の圧力により崩壊するのかを調べるそうです。
そのことによって、南海トラフでの地震の逼迫性がわかるかもしれません。
また、これまでプレートが沈み込む付近は摩擦が少なくゆっくり滑り大きな地震は起こらないとされていましたが、東日本大震災のメカニズムを調査した結果、その領域でも大きな地震が起きるかもしれないということです。駿河湾沖を想像してちょっとドキリとしました。
今回の講座は、これまでの「ちきゅう」の成果と、現在進行している熊野灘での調査の内容がよくわかって面白かったです。
関連エントリー:南海トラフ・プレート境界を調査している「ちきゅう」が3260mまで掘削 2019.01.16
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