地球温暖化が最も進行した場合、静岡県では今世紀末に年平均気温は約4℃上昇し、静岡市では猛暑日が約30日増加するそうです
先日、静岡地方気象台は「静岡県の21世紀末の気候」を発表しました。
これは、気象観測モデルが再現した20世紀末(1980~1999年)の気候をもとに、IPCCの第5次評価報告書の温室効果ガスが最も排出されるシナリオ(RCP8.5シナリオ)に基づき、21世紀末(2076~2095年)の気候を予測したものです。
それによると、静岡県の年平均気温(1981~2010年)16.5℃に対し、今世紀末には約4℃上昇するとのことです。
季節別には、秋と冬の上昇が大きくなっています。
また、静岡市の猛暑日は約30日、真夏日と熱帯夜は約70日、夏日は約60日増加すると予測しています。
資料には現在のデータが載っていなかったので、約○○日の増加と言われても実感がありません。
そこで、2008年~'17年の静岡の猛暑日などの平均を出したものが下の表です。
2008年~'17年も年平均猛暑日は約4日だから約30日の増加は相当なものです。
それとともに真夏日が約51日、熱帯夜が約20日のところ、それぞれ約70日増加、夏日は約73日が約60日増加することになります。
一方、降水の予測では1時間降水量50mm以上(滝のように降る雨)の発生が現在の約2倍で、夏と秋の増加が目立っています。
日降水量1mm未満の無降水日も約8日増加すると予測され、夏と春の増加が目立っています。
最もこの予測は温室効果ガスの排出量に基づく最悪のシナリオであって、太陽活動により気候は大きく変動するわけで、実際のところはどうなるのだろう?
なお、予測は静岡県ばかりでなく、関東甲信・北陸・東海地方の17都県別に公開されています。
参考
・ 静岡県の21世紀末の気候/静岡地方気象台 2018.06.01 PDF 3.8MB
・ 17都県別リーフレット(関東甲信・北陸・東海地方) 21世紀末の気候 -地球温暖化が最も進行する場合の気温と降水の予測-/静岡地方気象台 2018.06.01
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