ふじのくに防災学講座「富士山はどうしてそこにあるのか」を聴講しました
静岡県地震防災センター主催の第107回ふじのくに防災学講座「富士山はどうしてそこにあるのか」を聴講してきました。
以前、今回の講師の首都大学東京の名誉教授 山崎晴雄さんの「富士山はどうしてそこにあるのか - 日本列島の成り立ち」(NHK出版 2015)を読み面白かったこともあり、聴きにいきました。
・ 富士山はどうしてそこにあるのか/山崎晴雄と防災学講座のテキスト
・ 田貫湖から望む富士山 2015.12.07
富士山は僕が言うまでもなくなだらかなすそのを持った美しい独立峰で日本を象徴する山です。
また、その成り立ちも太平洋、フィリピン海、ユーラシアプレートのダイナミックな運動の中心にある山です。
今回の講座でそうなんだと思ったのは、富士山の噴火の原因のマグマは、太平洋プレート由来だということです。
富士山はフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込んだ先にあるので、フィリピン海プレート由来だと思っていましたが、フィリピン海プレートの下に沈み込んだ太平洋プレート由来で、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートを突き抜けて噴火、形成されたのが富士山だそうです。
東日本の火山帯と伊豆・小笠原の火山帯を分けて考えていたけれど、日本海溝-伊豆・小笠原海溝を作った太平洋プレート由来の一連の火山帯(火山フロント)なんだ。
それと面白かったのは、御殿場の東富士演習場付近には、1707年の宝永噴火以前に作られた畑の畝が地層として残っていたとです。
畝は、畑をかまぼこ状にすこし高くして作物を栽培する方法です。その畝に宝永噴火で噴出したスコリアや火山灰が積もったかまぼこ状の地層の写真が紹介されました。ただ、残念なことに開発によってその地層は現在ではないそうです。残っていれば見に行きたかった。
富士山は度重なる噴火によって現在の美しい姿を現していますが、これからも噴火によって形を変えていくのだろうから、僕はとてもいい時代の富士山を見ているのです。
それと、NHK出版の「 富士山はどうしてそこにあるのか」は、ラジオ用のテキストとして出版されたため雑誌扱いで再版は難しいそうです。一般向けの面白い本なのでもったいないような気がします。
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