鳥インフルエンザH7N9亜型が哺乳類間で飛沫感染 -変異がだいぶ進んでいるのだろうか?
東京大学の河岡義裕さん達のチームが、鳥インフルエンザH7N9亜型が哺乳類間で飛沫感染をして高い致死性を持つことを確認したと、日本経済新聞が報じていました。
鳥インフルエンザウイルスは、これまでH5N1亜型の変異にスポットライトが当てられていたけれど、最近はH7N9亜型の変異も心配されているんですね。
これまでは、鳥フルのトリからヒトへの感染は感染したトリと濃密に接触した場合に限定的に起こり、ヒトからヒトへの伝播の確定した報告はなかったと思います。
今回の報告では、哺乳類のフェレットの間で飛沫感染が起こり、致死性が高いとのことです。
フェレットの体温は38~39℃程度で、ニワトリの41℃に比べて低く、ヒトの体温に近いということが気になります。
H7N9ウイルスがより低い温度で増殖可能に変異してきたということでしょうか。
それと、ヒトのインフルエンザ治療に使われるタミフルやイナビルなどのノイラミダーゼ阻害薬の効果が低いということも、ヒトのインフルエンザに変異しパンデミックが起きた時に心配ですね。
参考:鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応 2017.08.31/国立感染症研究所
東大 高病原性鳥インフルに強い致死性 哺乳類でも警戒
東京大学の河岡義裕教授らは中国の鳥で流行し人への感染も確認されている鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)が、哺乳類の間で飛沫感染して高い致死性を持つことを突き止めた。世界的な大流行が起きた場合、甚大な健康被害が生じる恐れがあり、警戒が必要だという。ウイルスに対するワクチンの備蓄・製造方針の決定などにも役立つとみられる。
研究成果は米科学誌(電子版)に20日掲載される。H7H9型ウイルスは2013年に中国で人への感染が確認された。病原性が低いタイプのほか、遺伝子が変異し病原性が高まったタイプもある。高病原性は中国で17年2月、人への感染例が2件報告され、その後も30人近い感染者が見つかっている。
研究チームは中国の患者から採取した高病原性ウイルスを調べた。人に感染して細胞で増殖しやすい遺伝子変異が起きていた。哺乳類のフェレットに感染させて調べると、ウイルスが肺や脳でよく増え、致死性が高いことが分かった。フェレット間で飛沫感染して死に至ることも判明した。
マウスの実験では、抗インフルエンザ薬として一般に使われるタミフルなどの「ノイラミニダーゼ阻害薬」は効果が低かった。一方、ウイルスの増殖に関わる酵素の働きを妨げる薬のアビガン(一般名ファビピラビル)はウイルスの増殖を抑える効果が高かった。
2017/10/20/日本経済新聞
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