深海魚の目撃と地震の発生は無関係
大地震の前兆現象として、動植物や大気現象、人間の感覚など普段とは違った異常現象があるといわれています。こういった現象を宏観異常として、情報収集や研究もされています。
先日の静岡新聞に東海大学などの研究チームの面白い調査結果が載っていました。
地震の前兆現象として、普段は見かけない深海魚が目撃されると言われることがあります。
東海大学などの研究チームによると、深海魚の目撃と地震の発生は無関係だそうです。
1992年1月1日から2011日にリュウグウノツカイやサケガシラなどの深海魚の目撃情報101件、震源の深さ100km、M6以上の地震161件の関連を調べたところ、深海魚の目撃とその後30日以内に発生した地震の領域が重なっているのは8%だそうです。
普段起きない現象が起き、その後に地震があると、地震がなかった場合より印象に残るので、関連付けてしまうのかな。
ただ、宏観異常の膨大な事例が集められ、地震との相関関係、そして因果関係までわかるものがあれば、それはそれで地震の予知に役立ちますね。
深海魚と地震、無関係 場所一致はわずか 東海大などまとめ
大地震の前兆のように語られることがある深海魚の捕獲や沿岸への打ち上げについて、地震とは無関係とする検証結果を東海大などのチームが13日までにまとめた。過去20年分の深海魚の目撃と地震発生の関連を調べたが、場所が一致した例はほとんどなかった。
東海大海洋研究所(静岡市清水区)の織原義明特任准教授(固体地球物理学)は「深海魚の目撃は、地震の前触れ情報として防災や減災に役立つ手段にはならない」と話している。
チームは地方新聞の記事や水族館の情報を基に、1992年1月1日から2011年3月11日にリュウグウノツカイやサケガシラなどの深海魚が目撃された101件に注目。内陸の地震などを除き、震源の深さが100キロより浅いマグニチュード(M)6以上の地震161件と関連を検討した。
日本の沿岸と周辺海域を「日本海側全域」など五つの領域に区分。深海魚の目撃と、その後30日以内に発生した地震の領域が重なっているか調べると、一致したのは8%だった。
2017/07/13/静岡新聞
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