気象庁の「地球温暖化予測情報第9巻」によると、今世紀末には20世紀末より全国平均で、気温が4.5℃上昇し滝のように降る雨の頻度が2倍以上に増加する
先日、気象庁から数年に1回公表される「地球温暖化予測情報」の第9巻が公表されました。
「地球温暖化予測情報」は、20世紀末(1980~1999年)と比較し21世紀末(2076~2095年)に、気温や降水・降雪がどのように変動するかを予測するものです。
気候変化の予測は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書の4つのRCPシナリオのうち、最も温室効果ガスの排出が多いシナリオ(RCP8.5
シナリオ:現時点を超える政策的な緩和策を行わないことを想定)に基づいていて行われています。
予測によると、気温は全国平均で4.5℃上昇し、猛暑日(日最高気温35℃以上)は地域によって6~54日増加、併せて真夏日、夏日、熱帯夜日数も増加し冬日、真冬日は減少するとのことです。
一方、年間の降水量は明瞭な増加傾向はみられないものの、滝のように降る雨(1時間降水量50mm以上)の頻度が全国平均では2倍以上に増加、逆に雨の降らない日(日降水量1mm未満)の頻度も全国的に増加するそうです。
今世紀末に向けて熱中症や干ばつのリスクが大きくなるということかな。このような状況になると、生態系も結構変わりそうですね。
まあ、IPCCの気候変動予測には異論もあるし、また今回の予測はその最悪のシナリオに基づいているので、今世紀末がどのような気候になるのかはわからないけれど。
「地球温暖化予測情報第9巻」は、全国平均とともに全国7地域別、月別にも予測されています。
下の表は、そのうち全国平均及び静岡が属する東日本太平洋側を抜粋したものです。
参照
・ 「地球温暖化予測情報第9巻」の概要 2017年3月/気象庁 (PDF 1.1MB)
・ 「地球温暖化予測情報第9巻」2017年3月/気象庁 (PDF 24.1MB)
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