感覚毛に5回接触すると消化液を出すハエトリグサ
ハエトリグサは、葉1枚の内側に「感覚毛」と呼ばれる3本の小さな突起があって、突起に2回触れると葉が閉じ、昆虫などを捕まえ消化して栄養分にします。
・ ハエトリグサの3本の感覚毛(赤丸の部分)
この感覚毛に5回程度触れると消化酵素などを出す遺伝子が働き始めるというドイツのビュルツブルク大などの国際研究チームが実験結果を、時事通信が報じていました。また、同時に栄養分のナトリウムを取り込むたんぱく質も作られるとのことです。
ハエトリグサが葉を閉じるは面白いので、悪戯に何度も閉じたり開いたりして遊んでしまいます。ただ、葉を開閉する行為はハエトリグサにとって相当な負担がかかるようで、やりすぎると枯れてしまいます。
そことを考えると、昆虫などが葉に2回程度接触すると葉を閉じトラップし、その後、逃げようとしてもがくと消化液を出し栄養として取り込む、効率的なよくできた仕組みですね。
2014年夏にもらった我が家のハエトリグサはその冬は越冬し、5月下旬に花を咲かせた後かれてしまいました ^^;
・ 関連ブログはこちらへ。
虫の接触5回で消化酵素=ハエトリソウで解明―独大学など
食虫植物のハエトリソウ(ハエトリグサ)は、二枚貝のようなとげのある捕虫葉にハエやアリなどが入った際、内部に生えた「感覚毛」に5回程度触れると、消化酵素などを生み出す遺伝子が働き始めることが分かった。ドイツのビュルツブルク大などの国際研究チームが実験で解明し、米科学誌カレント・バイオロジー電子版に22日発表した。
捕虫葉の感覚毛は片側に3本ずつ生えており、中に入った虫が約30秒以内に2回触れると捕虫葉が閉じることが知られる。1回で閉じないのは、風で飛んできた物などによる「空振り」を防ぐためとみられる。
ハエトリソウが自生するのは米国南東部の湿地帯だが、世界的に園芸植物としても人気があり、捕虫葉をいたずらで何度も閉じさせると枯れてしまう。消化酵素の生産は捕虫葉を閉じるのと同様に負担が重く、中に入った虫が逃げようとして暴れるのを確実に感知してから遺伝子が働くと考えられる。
消化酵素とともに、虫に含まれる栄養分のナトリウムを取り込むたんぱく質が作られ始めることも分かった。
これまでの研究で、虫が感覚毛に触れると動物の神経のように電気が発生するほか、「ジャスモン酸」と呼ばれる物質が作用し、触れた回数が分かる仕組みが明らかになっている。
2016/01/22/時事通信
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