四次元時計は狂わない/立花 隆
「四次元時計は狂わない」は、科学から国際情勢まで幅広く立花 隆がエッセイ風に書き記したもので、2011年から3年間「文藝春秋」に連載したものだそうです。
僕がこれまで読んだ立花の著作は、社会の事象も自然科学もひとつのテーマを綿密な取材で書かれたものがほとんどだったので、立花のエッセイは珍しいと思って読みました。
「日本再生」「革命の世紀」「知の新時代へ」の章に歴史、国際情勢、時事問題、科学技術、立花自身のことなど、極めて広範囲なテーマ39項目について語られています。
1項目6ページほどの短い文章ですが、それぞれについて1冊本が書けるのでと思うくらい、内容は深いです。きっと取り上げたい対象はたくさんあるのでしょうが、ひとつのテーマに膨大な時間をかける立花にとっては、74歳という年齢は余りにも時間がないのでしょう。
そのこともあるのか、世代交代、若者たちに確信を持って未来を託していること。
そして、21世紀に展開される科学技術に、そして日本の技術に明るい未来を感じていることに共感します。
さらにいえば、その未来が実現する時、僕は生きておらず目の当たりにできないことにも‥ 。
四次元時計は狂わない - 21世紀 文明の逆説 -
立花 隆 (Tachibana Takashi) /文藝春秋(文春新書)/2014
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