新たな作用点を持った抗インフルエンザ薬が条件付で承認されるんですね
以前のエントリーで紹介しましたが、今回承認される抗インフルエンザ薬は富山化学の「アビガン」(一般名:ファビピラビル)はT-705と呼ばれていたものです。
アビガンは、タミフルやリレンザに代表されるインフルエンザウイルスが感染細胞内で増殖し脱出することを阻害するノイラミニダーゼ阻害薬とは違い、細胞内でウイルスのRNAが増殖するのを阻害するとのことです。
ただ、副作用の関係で妊娠中の女性などに処方しないことや新型インフルエンザが発生し、今ある治療薬がすべて効かない場合に限って使うという条件付きの承認になるようです。
ウイルスは遺伝子そのもののような構造だから、RNAの増殖を阻害することは、宿主のDNAの増殖に対してもある程度、影響を与えてしまうのだろうか?
でも、タミフル耐性ウイルスがでていることだし、新型インフルエンザがパンデミックした時の対策の選択肢が増えることはいいことですね。
関連エントリー:富山化学の開発中の抗インフルエンザ薬が新たな段階に入ったんですね (2008.01.18)
インフル新治療薬 条件付きで承認へ
インフルエンザウイルスの増殖を新しいメカニズムで抑える治療薬について、厚生労働省は近く承認する方針を決めました。
しかし、重い副作用を引き起こす危険性が高いことなどから、新型インフルエンザが発生し、今ある薬がすべて効かない場合に限って使うとしています。
このインフルエンザの治療薬は、東京に本社がある製薬会社「富山化学」が開発した「アビガン」と呼ばれるもので、3日に開かれた厚生労働省の部会で近く承認する方針が決まりました。
タミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬は、細胞で複製されたウイルスを細胞内に閉じ込めて増殖を防ぎますが、この治療薬は細胞の中でウイルスが複製されること自体を防ぐということです。しかし、妊娠中の女性などが服用すると胎児に重い副作用を引き起こす危険性が高いことなどから、3日の部会では使用について条件が付けられました。
具体的には、安全性を確認するため引き続き臨床試験を行うことや、妊娠中の女性などに処方しないことを徹底するとし、そのうえで新型インフルエンザが発生し、今ある治療薬がすべて効かない場合に限って使うとしています。
厚生労働省は来月にもこの治療薬を正式に承認する方針で、適切な使用方法や条件についてさらに検討することにしています。
2014/02/04/NHK
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