鳥インフルエンザH7N9ウイルスはヒトにどの程度最適化しているのだろう
インフルエンザ A/H3N2亜型(香港インフルエンザ)の次に、もっとも新型インフルエンザになることが懸念されていた鳥インフルエンザは、A/H5N1亜型です。
ところが昨シーズンから鳥フル A/H7N9亜型がヒトに感染し、さらにヒトからヒトへの感染も確認され、N5N1とともに新型フルへの変異が警戒されはじめました。
今年に入ってからヒトでのA/H7N9の発生の状況が毎日新聞にていねいに掲載されていたので、少し長いけれど引用しました。
記事によれば鳥からヒトへの感染が増えているし、ヒトからヒトへの感染も確認されている。ただし、ヒトからヒトへの感染は限定的で、ヒトのインフルエンザになるような遺伝子の変異は確認されていないようです。
この状態が新型インフルエンザのパンデミック前夜の状況なのかはわかりません。
ひとたび、新型インフルエンザになれば国内への侵入を防ぐことは難しいと思います。
新型フルになった時に病原性が弱くなっていればいいのですが、2009年にA/H1N1 パンデミック2009ウイルスが発生した時の国内の混乱を思うと、覚悟が必要ですね。
鳥インフル:ヒトからヒト感染疑い相次ぐ 中国で不安拡大
中国で今年に入り、鳥インフルエンザ(N7N9]型)の感染者が急増する中、家族間でヒトからヒトに感染した疑いのある例が相次いでいる。家族間の感染が確認されても、世界保健機関(WHO)などが懸念するパンデミック(世界的大流行)に至るような連鎖感染が起きているわけではない。ただ、社会不安が高まりかねないことから、中国当局は発表の文言にも神経を使うなど警戒を強めている。
感染者が急増している浙江省では先月下旬、家族3人の感染が相次いで確認された。今月に入っても広西チワン族自治区で41歳の母親から5歳の息子に感染した疑い例が確認された。
母親は、1月27日に広東省で発症した後、自治区に戻ったが、今月3日になって息子も発熱などの症状が出たという。広東省でも親子間での感染疑い例が出ている。
N7N9型の感染は、ウイルスを持つ家きん類との接触が主な原因とみられる。看病など濃厚な接触があれば家族間でヒトからヒトに感染する可能性はある。ただ、1人から複数に次々と感染が広がっているわけではなく、パンデミックの兆候は現時点ではない。ウイルスの遺伝子も、ヒトからヒトに感染しやすくなるような大きな変異はないという。
中国衛生当局はこれまで「ヒトからヒトへの感染を示す証拠はない」としてきたが、相次ぐ家族間の感染疑いを受け「限定的で非持続的なヒトからヒトへの感染は排除できない」と、最近は感染を認める方向に表現を変化させている。ただ「病院で医師が患者から感染して死亡した」などのうわさが出回るなど、中国当局も対応に苦慮しているようだ。
国営新華社通信は1月27日、専門家の話をもとに、浙江省でヒトからヒトへの限定的な感染が既に起きている、と伝えた。しかし、その後の新華社の記事では「高度に疑っている」と断定を避ける表現に後退している。
また、中国中央テレビなどは「限定的なヒトからヒトの感染が起きても大規模な流行につながる可能性は低い」と、繰り返している。
今年の感染者は7日現在、中国本土と香港を合わせて175人(うち36人死亡)と、昨年を既に上回った。
2014/02/09/毎日新聞
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