鳥フル H7N9はどの程度変異しているのだろう?
中国で鳥インフルエンザ A/H7N9亜型のヒトでの感染が確認されていますが、NHKがウイルスがヒトに感染しやすく変異をしているという国立感染症研究所の分析結果を報じています。
「ウイルスの増えやすさを決める特定の遺伝子が、ヒトの細胞の表面に感染しやすく変異していました。」ということだから、ヘマグルチニン(HA)がヒトに感染しやすい構造に変異しつつあるのだろうか。
ヒトからヒトへの感染はまだ確認されていないので、完全にヒトに適応したウイルスにはなっていないのでしょう。そうなったらA/H3N2(香港インフルエンザ)以来の新型の出現となるわけですが‥
ウイルスの解析や感染経路の解明が進められているから今後の動きに注目したいと思います。
ワクチンの製造には最短でも半年はかかると思うので、タミフルやリレンザなどのノイラミニダーゼ阻害薬がH7N9にどの程度効果があるのか気になります。
参考:Frequently Asked Questions on human infection with A(H7N9) avian influenza virus, China/WHO
H7N9型 ヒトに感染しやすく変異
中国でこれまで少なくとも2人が死亡し、5人が重体になっている、鳥インフルエンザの「H7N9型」のウイルスは、遺伝子の一部がヒトに感染しやすく変異していることが、国立感染症研究所の分析で分かりました。
専門家は「ヒトからヒトへの感染が起きていないか、注意深く監視する必要がある」と指摘しています。
国立感染症研究所は、中国当局から、ヒトへの感染が相次いで明らかになったH7N9型の鳥インフルエンザウイルスの遺伝情報の提供を受け、遺伝子の配列などを詳しく分析しました。
分析したのは、はじめに感染が確認された上海市の男性2人と安徽省の女性1人から分離されたウイルスの情報で、いずれも、ウイルスの増えやすさを決める特定の遺伝子が、ヒトの細胞の表面に感染しやすく変異していました。
このうち、上海市の一方のウイルスと安徽省のウイルスは変異した遺伝子の配列が一致していたということで、広い範囲で感染が広がっているおそれがあると指摘されています。
分析にあたった、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの田代眞人センター長は、「H7型のウイルスは通常、毒性はそれほど強くないとされるが、免疫のある人はほとんどいないため、感染すると重症化するおそれがある。ウイルスがヒトに感染しやすくなっていることは間違いなく、ヒトからヒトへの感染が起きていないか、注意深く監視する必要がある」と指摘しています。
2013/04/03/NHK
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