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2012.11.15

100光年先の浮遊する惑星 'Free-floating planets'

時事通信社のニュースに太陽系から100光年先にある木星の4〜7倍の大きさの浮遊惑星の記事が載っていました。またヨーロッパ南天文台のサイトにはもう少し詳しい記事が掲載されています。

惑星というと恒星の周りを公転しているものだと思っていたけれど、恒星の重力から逃れて彷徨う惑星もあるんですね。

この浮遊惑星は約30個の似たような天体と集団で動いているそうで、その様子を想像するとなんとも不思議な心持ちになります。

下の写真の右下の明るい点は浮遊惑星ではなくって、我らが太陽系の第5惑星 木星です。このところ夜の早い時間帯からとても明るく東の空に輝いて存在感があります。
右のほうに木星の次にやや赤みを帯びて輝いているのがおうし座のα星 アルデバランです。距離は65光年の彼方。

木星とアルデバラン 2012.11.15 21:07 静岡市葵区平野部 東の空
・ 木星とアルデバラン 2012.11.15 21:07 静岡市葵区平野部 東の空


引用文100光年先に浮遊惑星=木星の4〜7倍、暗く若い―国際チーム
地球から約100光年先にある浮遊惑星とみられる天体を、フランスのグルノーブル惑星・天体物理学研究所などの国際研究チームが詳細に観測し、15日までに天文学誌アストロノミー・アンド・アストロフィジックスに発表した。
浮遊惑星は、恒星の周りを回る惑星として誕生したが、何らかの原因ではじき出され、宇宙を浮遊する惑星。今回観測された惑星は、質量が木星の4〜7倍で表面温度が約400度と低くて暗く、誕生してから1億2000万〜5000万年と若い可能性が高い。
単独で暗い星では、恒星になり損ねた褐色矮星(わいせい)が知られるが、褐色矮星より質量が大幅に小さいことから浮遊惑星と推定された。
浮遊惑星は近年の研究で宇宙に多数存在すると考えられており、観測成果は惑星の形成過程や、惑星同士の衝突などではじき出されるメカニズムの解明に役立つと期待される。
この惑星は似たような約30個の星と集団で動いている。南米チリにある欧州南天天文台のVLT望遠鏡などで星々を比較しながら赤外線で観測し、質量などを推定した。
2012/11/15/時事通信社

引用文Lost in Space: Rogue Planet Spotted? — Orphaned world may help to explain how planets and stars form
Astronomers using ESO’s Very Large Telescope and the Canada-France-Hawaii Telescope have identified a body that is very probably a planet wandering through space without a parent star. This is the most exciting free-floating planet candidate so far and the closest such object to the Solar System at a distance of about 100 light-years. Its comparative proximity, and the absence of a bright star very close to it, has allowed the team to study its atmosphere in great detail. This object also gives astronomers a preview of the exoplanets that future instruments aim to image around stars other than the Sun.
2012/11/14/European Southern Observatory

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