太陽を一眼レフで撮るには
ひとつ前のエントリーで太陽観察用専用グラスのことを書いたのだけど、今回は太陽撮影用フィルターです。
関連エントリー:金環日食観察上の注意喚起がされていますね (2012.05.19)
太陽の写真を撮るために買ったのが、マルミの10万分の1に減光するNDフィルターです。
関連エントリー:太陽撮影用フィルターを買った (2012.04.20)
マルミのDHG ND-100000にセットアップリングを介しタムロンの28-200mmに取り付けCanon EOS Kissの組み合わせで撮ります。
・ Canon EOS Kiss D-X + TAMRON 28-200mm f 3.8-5.6 + Kenko STEP-UP RING 72-77mm + marmi DHG ND-100000 77mm
このNDフィルターは、下の写真のようにほとんど光を透しませんが、あくまで太陽の撮影用で観察用ではありません。
・ DHG ND-100000の後ろ約7cmに60W白熱電球を置いて撮影。フィルター越しには電球はごくわずかに確認できる程度。
で、疑問というか少々不安に思ったのが、撮影用フィルターで光学ファインダーを覗いてピントや構図を合わせていいものかということです。
マルミのサイトでは、液晶のライビュー機能を使うのが基本で、ファインダーを使う場合は2〜3分くらいの短時間にとありました。
マルミ DHG ND-100000 よくあるご質問 (PDF 279KB)
Q3:ND10万を装着していればファインダーを覗いても大丈夫?
A3:基本はライブビューでアングルを決めましょう。ライブビュー機能が付いていないカメラでファインダーを覗く場合はピント・露出合わせをする2~3分くらいの短時間にしましょう。
marumi 2012.05.18
一方、富士フィルムのサイトにはライブビュー機能を使うようにあります。
金環日食の撮影にチャレンジしませんか?
撮影の注意点:必ずお守りください
太陽からはたいへん強い光(目に見える光の他、紫外線・赤外線など目に有害な光も含まれます)が出ています。また、強い熱も持っておりますので一眼レフカメラなど、レンズを通った光をファインダで直接見るカメラの場合は、太陽を見ると大変眩しく、また、熱が集中するなど、目を傷めてしまうことがあります。
大変危険ですので、一眼レフの光学ファインダーは使用しないでください。
必ず、高濃度の光量調整用フィルター(NDフィルター)や太陽光撮影用フィルターなどで光を弱めてから、液晶モニター上のライブ画像表示で確認してください。
また、液晶モニタ・液晶ファインダを介して見る一般的なデジタルカメラの場合でも、光を弱めず直接太陽に向けるとCCDやCMOSセンサーが故障する事があります。この場合も必ず光量調整用フィルターや太陽撮影用フィルターを装着してから太陽に向けてください。
富士フィルム 2012.05.19現在
でも、EOS Kiss Xにはライブビュー機能はないんだよね。^^;
一眼レフを使う理由の一つに光学ファインダーで実際に被写体を確認することにあるのだけれど、危険なのでファインダーは使わず太陽を撮ろうと思います。
まず直接見ず太陽の方向にレンズを向けるためにレンズの鏡胴の影を利用します。
・ レンズ鏡胴の影がカメラ・ボディに均一に落ちるようにする
これで大まかにレンズの方向を決め撮影、写った太陽をモニターで確認して三脚の雲台を微調整してなるべく太陽が中心にくるようにします。
ピントはファインダーで合わせることができないので、マニュアルで距離メモリを∞に合わせることで調整します。
・ マニュアルで距離メモリを∞に合わせる
そうやって撮ったのが下の写真です。
35mm換算で200mmの画角で撮っているので太陽は小さくしか写りません。シャッタースピードは1/400、絞りはf=22、ISOは100です。
・ 2012.05.19 静岡市葵区
それをトリミングしたものが下の写真です。
僕の手持ちの機材ではこの程度が限界かな。
今回、NDフィルターの減光を調べようとしましたが、説明書にもサイトにも可視光線や赤外線、紫外線の減光率が書かれていないんだよね。(僕の探し方が不十分なのかもしれないけれど) 昔の白黒用のフィルターには波長別の吸収率のグラフが付いていたように記憶しています。
太陽撮影用など特殊な用途のフィルターには、減光率の情報の提供があると有り難いのだけど。
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