静岡市でも震災がれきの受け入れを検討
静岡市が、岩手県大槌町や山田町の震災がれきを受け入れるため試験焼却を検討しているそうです。時事通信が報じていました。
震災がれきの受け入れについては、東京都が実施しているし県内でも島田市が受入れに向けて試験焼却を実施し、3月中には受入れの可否を決定するようです。
震災がれきの受入れの可否を複雑にしているのは、福島第一原子力発電所の事故により飛散した放射性物質の汚染の問題です。
東日本大震災の被害の範囲と原発事故の被害の範囲は違い、震災の被害=原発事故の被害ではないけれど、震災がれきというと放射性物質とイメージされてしまうのかな?
でも、東京都や島田市の公表されたデータを見ると受入れは問題ないように感じます。
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・ 島田市は震災がれきの受け入れを慎重に進めているね (2012.02.21)
・ 東日本大震災のがれきの受け入れ (2011.12.17)
参考:がれきの広域処理について/島田市
静岡市でも試験焼却から受入決定の経過、受入後の状況を逐一公表していねいな説明をすればいいと思います。
静岡新聞によると静岡市の他、浜松市など4市1町でも震災がれきの受け入れを検討しているそうです。
「安全」という科学的な側面と「安心」という感覚的な側面の両方から静岡市民の一人として僕も考えていかなきゃね。
特に風評被害は一人一人が作ってしまうものだから。
試験焼却に向け県と協議へ=災害廃棄物受け入れで―田辺静岡市長
静岡市の田辺信宏市長は28日の定例記者会見で、岩手県大槌、山田両町の災害廃棄物について、試験焼却を実施する前提で静岡県と協議に入ると発表した。県市長会が試験焼却実施に向けた手続きに入ることで一致したことを受けたもので、鈴木康友浜松市長とも連携して進めるという。
試験焼却の時期やがれき量については、今後、県と協議する。最終的な受け入れ判断は、試験焼却後に結果を公開した上で、処理施設周辺の住民や市民らの意見を踏まえ判断する。
田辺市長は「島田市の試験焼却結果を踏まえると、焼却前の災害廃棄物が受け入れ方法や数値などで安全だと確認された」と強調。その上で、「試験焼却実施で焼却灰の最終処分方法や風評被害への対応などの課題を具体的な形で検証していきたい」と述べた。
島田市の試験焼却では、焼却灰の放射性物質(セシウム)の濃度は1キロ当たり64ベクレル(速報値)だった。
2012/02/28/時事通信
被災がれき、5市1町が試験焼却意向 静岡新聞調査
岩手県山田、大槌両町の被災がれき(災害廃棄物)の広域処理をめぐり、静岡新聞社が総局、支局を通じて県内全35市町に試験焼却の実施意向をアンケート調査したところ、既に実施済みの島田市以外に、静岡、浜松の両政令市と富士、伊東、裾野、西伊豆の計5市1町が試験焼却を実施する意向が「ある」と答えた。
島田市を含めた6市1町はいずれも、地元に焼却灰の最終処分場がある。ほとんどが県市長会、県町村会が県に策定を求めた試験焼却の処理計画を基に、具体的作業の検討に入る考えを示している。
本格的な受け入れについて、市長会長の鈴木尚富士市長は「データを基に、市民や議会の理解が得られれば計画に基づき受け入れる」と回答。裾野市は「住民の理解を得てから実施する予定」とし、西伊豆町も風評被害の他市町への懸念などの諸課題が解決されれば「踏み切る」とした。県内の複数市町で、がれき広域処理の本格的な受け入れまで進む可能性が出てきた。
一方、「ない」としたのは無回答の3町を含めれば11市町。焼却施設の規模が小さく、自前の最終処分場を持たない町を中心に小規模自治体での広域処理の実施は困難な現状がうかがえる。無回答の清水町と川根本町はそれぞれ、沼津市と島田市に処理を委託。森町は袋井市との広域処理組合で処理していることなどを理由に挙げた。
被災がれきの広域処理
環境省によると、岩手、宮城、福島3県の沿岸37市町村で発生したがれきは推計2252万8千トン。同省は岩手、宮城両県分のがれきを全国の自治体で広域処理するよう呼び掛けているが、放射能汚染への懸念などから受け入れ支援は進んでいない。焼却や埋め立てなどでの処理が済んだのは、2月20日現在、全体の5%の117万6千トン。
2012/03/01/静岡新聞
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