東日本大震災のがれきの受け入れ
東日本大震災から8ヶ月が経ちます。でも、復興は緒に就いたばかりで問題は山積だと思います。
そのひとつに復旧・復興の前提となる膨大ながれきの処理があります。
僕はがれきの処理について、全国の自治体は協力すべきだと思うし、多くの人もそう思っているんじゃないかな。
ただ、がれき処理の受け入れの可否をややこしくしているのが、がれきに福島第一原子力発電所の事故に起因した放射性物質が含まれているかもしれないということです。
いったいどういったがれきをどのような方法でどのくらい処理するのか、仮に放射性セシウムなどの放射性物質が含まれていたらどの程度の濃度までなら受け入れるのかとかわからないことが多くあります。
静岡県の市長会や町村会では、「受け入れ環境を整えた上で、各市町の実情にあった協力をする」との共同声明を採択し、条件付きで、がれき処理を受け入れる方針を決めたと、少し前の静岡新聞が報じています。
尤もな判断だと思います。
ただ、受入れたがれきの安全については、徹底した情報の公開と説明が必要だと思います。
それと、行政が公表したデータや説明した内容について信頼を得ることも重要です。
まあ、先行してがれきを受入れている東京のデータを見る限りなんら問題がないように見えます。
東京都が受入れた岩手県宮古市のがれきの遮蔽(がれきそのもの)線量率は0.000~0.002μSv/時、平均して日本人が自然界から受ける実効線量は1.48mSv/年=0.17μSv/時で、それに比べてはるかに小さな値になっています。
この東京都のデータは面白いですね。がれきそのものの線量率よりも輸送用のコンテナの周囲の空間の線量率のほうが高く、日本人が自然源から受ける平均の実効線量の値に近い数字になっています。当たり前といえば当たり前ですが・・・

参考:災害廃棄物処理支援/東京都

それにしても放射線に関する情報はわかり難いですね。
たとえば、同じ放射線が人体に与える影響を数値化したシーベルトの実効線量と線量率とはどう違うのだろう?
これは僕の勉強不足が主な原因ですが、放射線に関する基礎的な教育を受けていないこともあると思います。
ただ、正当に怖がるためには正しい知識が必要だよね。
がれき、条件付き受け入れ 県市長会・町村会が声明
東日本大震災で発生したがれき受け入れの是非をめぐり、県市長会と県町村会は10日、静岡市で川勝平太知事を招いて臨時の意見交換会を開催し、「受け入れ環境を整えた上で、各市町の実情にあった協力をする」との共同声明を採択。条件付きで、がれき処理を受け入れる方針を決めた。
市長会と町村会が挙げた条件は、国と県が、がれきの安全性確認や焼却灰の最終処分施設の確保を行うこと。市長会は「こうした声明は全国初」としている。
声明は、復興に向け被災地以外でのがれき処理に理解を示す一方、放射性物質による汚染の懸念を指摘。懸念の解消に国、県が「役割に応じたきめ細かな責任ある対応をすべき」としている。
意見交換会で川勝知事は、がれき受け入れを提言するまでの経緯や、処理量の目標を各市町の処理余力の1%とし、被災地からのがれきは政府がすべて検査して安全性を保証することなどを強調して協力を求めた。
市町側は住民の理解や議会の承認を得るための課題を挙げ、特に「焼却灰を受け入れる最終処分場の確保が難しい」として、国、県に対応を求める声が相次いだ。
会議後、鈴木尚市長会長(富士市長)は記者団に「痛みを分かち合うべきだという心情はどの市町も同じだと確認できた。きょうがスタート」と述べた。川勝知事は「何とか被災地を助けたいという前向きな検討に感動した」と市町の対応を評価するとともに、「どの意見ももっともなことだ」として課題解決に向け努力する姿勢を示した。
2011/11/11/静岡新聞
震災がれき、岩手から到着=東北以外で初の受け入れ―東京
東日本大震災で発生した岩手県宮古市のがれき約31.7トンが3日午前、同市から盛岡駅を経て鉄道で東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)に到着した。被災地のがれきを、東北地方以外で受け入れる広域処理の初のケースとなる。
木材やプラスチックなどのがれきは、同駅からトラックに積み替えられ、都内の処分業者3社の施設に。このうち大田区の処分業者には約5.7トンが搬入された。可燃性の有無で分別されたり破砕されたりした後、都の委託した業者が、がれきの放射線量などを測定。このうち1検体は、密閉容器の中で測定されたが、検出値は容器が空の時と変わらず、都は「この検体にはほとんど放射性物質は含まれていない」としている。
可燃性のがれきは、4日以降に江東区の民間施設へ運び焼却。焼却灰と不燃性がれきは、放射姓セシウム濃度が国の基準(1キロ当たり8000ベクレル)以下なら、東京湾内の最終処分場に埋め立てられる。
都は、2012年3月までに計1万1000トンを同市から、13年度までに岩手、宮城両県から最大約50万トンのがれきを受け入れる方針。環境省によると、岩手県は約476万トン、宮城県は約1569万トンと、各県の一般ごみ11年分、19年分の震災がれきが発生。同省は広域処理を目指すが、放射性物質への懸念から受け入れを表明する自治体は減少している。
都には9月末の受け入れ発表から10月末までに、電話とメールで計2510件の意見が寄せられた。このうち、84%が受け入れに反対で、賛成は8%にとどまった。都は、放射線量などの測定結果をホームページで公表し、都民の不安解消に努める方針。担当者は「都だけでなく全国の自治体で広域処理が進めばいいと思う」と話した。
2011/11/03/時事通信
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