食品中の放射性セシウムの規格基準が決まった
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会が、放射性セシウムの規格基準を設定しました。
現行の暫定規制値は、福島第一原子力発電所の事故以降急遽、原子力安全委員会の「飲食物の摂取制限に関する指標」(原子力施設等の防災対策について)を基に決められたものだから、今回見直し正規の規格基準として定められました。
このことは前々から気になっていたので、放射性物質対策部会の資料を読みました。
規格基準は、今回の事故で放出された核種のうち半減期が1年以上(Cs-134,Cs-137,Sr-90,Ru-106,Pu-238,Pu-239,Pu-240,Pu-241)の放射性物質について、介入線量レベルを年間1mSvとしています。
その中で放射性物質セシウム(Cs-134,Cs-137)の食品区分ごとに規格基準が定められました。
まず代替がきかず摂取量の多い飲料水をWHOの基準に準じて10Bq/kgとしています。
一般食品については、もっとも影響を受ける13〜18歳、男性の限度値120Bq/kgを基に100Bq/kgとしています。
一般食品は食品の汚染割合を50%、乳児をはじめとた子供が食べることが多い乳児用食品と牛乳は安全性をみて100%としています。このため乳児用食品と牛乳の規格基準は50Bq/kgになっています。
参考:薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会資料/厚生労働省 (2011.12.22)
う〜む 食品区分ごと規格基準を積み上げると最終的に1mSv/年になるのだろうけど、今ひとつピンとこないな。
もう少し報告書を読んでみなきゃ。
関連エントリー:食品中の放射性物質の暫定規制値が見直されるそうだ (2011.11.11)
セシウムの新規制値、一般食品は100ベクレル
食品中の放射性セシウムの新たな規制値を検討してきた厚生労働省は22日、薬事・食品衛生審議会で正式に数値などを提示し、了承された。
一般からの意見を募り、文部科学省の放射線審議会の答申を受けるなどの手続きを経た後、食品衛生法に基づく規格に定められる。原則として来年4月から、輸入品を含め国内で流通する全ての食品に適用される。
食品を4区分して定められた新規制値は、粉ミルクなどの「乳児用食品」と「牛乳」が1キロ・グラムあたり50ベクレル、水道水やペットボトル入りのお茶などの「飲料水」が同10ベクレル、それ以外の「一般食品」が同100ベクレル。
新規制値は、一般国民が年間に食品から摂取する許容線量を1ミリ・シーベルトと定め、標準的な食品の食べ方から年代や性別ごとに試算。食べる量などから、もっとも厳しい数値が必要になった「13~18歳の男性」を基準とし、一般食品は100ベクレルとした。大人より放射線の影響を強く受けるとされる乳児や子供に配慮し、乳児用食品と牛乳は一般食品の半分とした。飲料水は全年代が必要とし、料理にも使うためとりわけ厳格にした。
2011/12/22/読売新聞
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