予防接種は「効く」のか?/岩田健太郎
僕は毎年、インフルエンザワクチンを接種しています。
ただ、パンデミックH1N1 2009(新型インフルエンザ)が流行した時は、パンデミックウイルス用は接種の優先順位があったし、季節性インフルエンザのワクチンをは品薄で接種ができませんでした。
インフルエンザワクチンは接種したからといって、感染を防げるわけでも、予想されたタイプと違ったインフルエンザが流行すれば効果が劣ることがあります。
それでも、ワクチンによって事前にある程度の免疫をつけておけば、感染した時に症状が軽減されると思って接種しています。
それと、多くの人がワクチンを接種すれば、ウイルスの蔓延が抑えられて大流行にならない可能性もあるものね。
「予防接種は「効く」のか?」は、ワクチンの効果についてどちらかというと社会的な側面から書かれています。
ワクチンは、効果がないとか副作用があるとか言われることもあるけれど、ワクチンに限らず医療行為にゼロリスクというものはないのだなと、この本を読んで改めて思いました。
最近も小児用肺炎球菌ワクチンとヒブ(インフィルエンザ菌)ワクチンの同時接種を受けた乳幼児の死亡例が報告されています。
同時接種と死亡の因果関係はわからないので、判明するまで接種を中止するそうです。
重大な副作用は問題外だけど、ワクチンを接種することによって得られる利益とリスクのどちらが大きいか、そこが判断の基準になる、なかなか難しいところだけどね。
日本では何故ワクチンが嫌われるのか?そのことが様々な面から書かれていて、面白く読めました。
予防接種は「効く」のか? - ワクチン嫌いを考える -
岩田健太郎(Iwata Kentaro)/光文社(光文社新書)/2010
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小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含む同時接種後の死亡報告と接種の一時的見合わせについて
小児用肺炎球菌ワクチン(販売名:プレベナー水性懸濁皮下注)及びヒブワクチン(販売名:アクトヒブ)を含む、ワクチン同時接種後の死亡例が、3月2日から本日までに4例報告されました。(概要は別添)
ワクチン接種と死亡との因果関係は、報告医によればいずれも評価不能または不明とされており、現在詳細な調査を実施しています。
このような状況から、「小児用肺炎球菌ワクチン(販売名:プレベナー水性懸濁皮下注)」及び「ヒブワクチン(販売名:アクトヒブ)」については、因果関係の評価を実施するまでの間、念のため、接種を一時的に見合わせることとし、自治体及び関係製造販売業者に連絡しました。
なお、今回のワクチン接種と死亡との因果関係の評価は、医薬品等安全対策部会安全対策調査会と、子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会を、早急に合同で開催し、詳細な検討を実施する予定です。
2011/03/04/厚生労働省
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