種の起源/チャールズ・ダーウィン
自然淘汰説や性淘汰説を基にした進化論を唱えた余りにも有名なチャールズ・ダーウィンの「種の起源」ですが、僕は今まで読んだことがありませんでした。
以前、丸ノ内の丸善に立ち寄った時、平積みにされていた「種の起源」が目に留まり、読んでみるかと思って読み始めました。
「種の起源」は一般向けに書かれた本だというけれど、なかなか読み進めるのに骨が折れました。
光文社古典新訳文庫の「種の起源」は、上下巻で構成されています。
上巻は自然淘汰説や性淘汰説の説明、下巻はそれらの反論に対する反論になっています。
150年前、まだ、遺伝子の存在がわかっていない段階で、自然淘汰や性淘汰による進化の過程をまとめあげたダーウィンの観察力と考察の深さに感嘆します。よくここまで見通せるものだと。
勿論、遺伝子の仕組みや変異がある程度わかっている現在からみれば、不十分なところはあるんだろうけど、進化論の基本的な部分は現在につながっているというか、現在の科学で実証しているんじゃないかな。
この上巻はわりとすぐに読んでしまいました。
読むのに骨が折れたのは、進化論の反論に対する反論を書いた下巻です。
とても丁寧に真摯にダーウィンは反論をしています。この反論が細部に渡り、くどいくらい展開されるので、なかなか読むスピードがあがりませんでした。
それにしてもすごい本です。
種の起源 上・下 (ON THE ORIGIN OF SPECIES)
Charles Darwin/渡辺政隆(Watanabe Masataka)(訳)/光文社(光文社古典新訳文庫)/2009
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