アライグマと狂犬病
米国ニューヨーク市のセントラパークなどで狂犬病に感染したアライグマが問題になっているようです。時事通信が報じていました。
狂犬病は、感染動物に咬まれるなどして人にウイルスが感染したら、発病するまでにワクチンなどで治療しないとほとんど助からない病気だから、ニューヨーク市としてもやっかいな事態ですね。
国内では、半世紀前から狂犬病に感染した犬も人も出ていないから、狂犬病ウイルスは撲滅状態にあるのでしょう。
一方、国内のアライグマは、ペットとして飼われていたものが野生化し増え、農作物や在来生物を食べたりするなどの悪さをしているようです。(その原因を作ったのは人間だけど。)
アライグマは、猛獣で人にも馴れないので、飼い主の手に負えなくなって捨てられたものが増えたのでしょうね。
現在は、そういったこともあって、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」により、アライグマは原則として輸入することも取引することも飼うことも禁止されています。
でも、繁殖力が旺盛で天敵もいないアライグマが、いったん野生化すると対策は大変なんだと思います。
大都会に迫る狂犬病=アライグマの感染急増-NY
市保健当局によると、同地区で1月から1カ月余りの間に、狂犬病感染が確認されたアライグマは40匹。2008年までの6年間はコウモリ1匹の感染の報告例があるだけで、急増ぶりは明らかだ。
大半は年間2500万人が訪れるセントラルパークで「既に死んだか、症状が現れた状態」(市担当者)で見つかった。このため、市などは同公園を中心にわなを仕掛け、捕らえたアライグマにワクチンを接種し、まん延を食い止める方針を決めた。
狂犬病は発症すると、ほぼ100%死亡するとされる。ニューヨーク市では昨年12月以降、市民2人と犬1匹がアライグマにかまれるなどして感染したが、早期の処置で発病を食い止めているという。
同公園にはアライグマが多数生息しているとみられ、犬の散歩で訪れた男性は「早朝に来ると、アライグマの親子がよくごみ箱をあさっている」と話した。感染拡大の理由は不明だが、市は「特に不自然な動きをしている動物には近づかないでほしい」と呼び掛けている。
2010/02/22/時事通信
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