塩野義が開発中のインフルエンザ治療薬が製造販売の承認申請
塩野義製薬は、開発中のインフルエンザ治療薬「ペラミビル」の成人向け製造販売の承認申請を厚生労働省に対して行ったと、時事通信が報じていました。
「ペラミビル」はタミフルやリレンザと同じインフルエンザウイルスが感染細胞から脱出することを阻害するのノイラミニダーゼ阻害剤ですが、点滴で投与するようで、経口するタミフル、吸入するリレンザと処方の方法が異なっています。点滴の1回の投与で効果があるとのことで、飲むことも吸うこともできない意識の無い患者には有効かもしれませんね。
また、第一三共の開発しているノイラミニダーゼ阻害剤も年内の承認申請を目指しているとのことです。
Aソ連型(H1N1)インフルエンザはタミフル耐性のウイルスが出てきているし、パンデミックH1N1 2009(新型インフルエンザ)にも少ないもののタミフル耐性のウイルスが確認されています。
薬剤に対する耐性菌や耐性ウイルスの出現は避けられないと思うので、効果のある薬剤の種類が増えて選択肢が広がることはいいことです。
関連エントリー
・ タミフル服用歴のない人にタミフル耐性のパンデミックH1N1 2009 ウイルスが確認された (2009.10.09)
・ タミフル耐性インフルエンザウイルスに関する厚生労働省の中間報告 (2009.01.21)
・ 第一三共のインフルエンザ治療の臨床試験 (2008.11.19)
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それと同じ時事通信が、米国でパンデミックH1N1 2009 が飼い猫に感染した報じていました。
ヒトのインフルエンザウイルスもネコへ感染は、どういった意味を持つのだろう。ブタでは、ヒトのインフルエンザウイルスがブタの中で変異して、もう一度、ヒトに感染するといたことがあるけれど、ネコにもあるのかな。
インフル新薬を承認申請=来年にも初の国産、効果はタミフル同等-塩野義
塩野義製薬は4日、開発中のインフルエンザ治療薬「ペラミビル」について厚生労働省に成人向け製造販売の承認申請を行ったと発表した。ペラミビルは季節性インフルエンザと同様、新型インフルエンザに対してもタミフルとほぼ同等の効果が見込める。国の審査を経て、来年にも初の国産インフルエンザ治療薬が誕生する見通しだ。
同社は年間300万人分の生産を目指す。小児向けも現在続けている適応試験の結果を踏まえ、年内にも申請する。
ペラミビルは点滴薬。タミフル(経口薬)やリレンザ(吸入薬)の処方が困難な重症入院患者らに向いており、治療の選択肢を広げることが可能になる。静脈注射で投与するため胃腸への影響が少なく、回数も1度で済むのが特長。
ペラミビルはタミフル、リレンザに続く第3のインフルエンザ治療薬となる。インフルエンザ薬をめぐっては第一三共も開発中の治療薬について年内の承認申請を目指している。
2009/11/04/時事通信
猫の新型インフル感染初確認=米
米獣医師会は4日、アイオワ州で新型インフルエンザに感染した猫が見つかったと発表した。猫の新型インフルエンザ感染が確認されたのは初めて。
この猫は13歳の飼い猫で、飼い主の家族3人のうち2人が新型インフルエンザに感染していた可能性があるという。
2009/11/05/時事通信
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