早速、現政権も民主主義が試されるね
国土交通省の群馬県の八ッ場ダムの建設中止について、地元が難色を示しているそうですね。読売新聞が報じていました。
僕は八ッ場ダムについて何も知らないので、建設の是非について何も言えません。多分、建設を中止する側、進める側にそれぞれの理由があるのでしょう。
ただ、国と考えを異にする相手が、政権が交代することによって変わってしまたんだね。このようなことは、政権交代により様々な面で起こることかもしれません。政権を担う政党はその解決方法を見つけなければならないし、僕も何らかの形で影響を受けるわけで、ある程度の覚悟がいるものだと感じています。
ところで、個別の事業箇所の是非について地元と調整をする前にマニフェストに掲載するのだろうかと思って、改めてマニフェストを見ていると、「不要不急の事業、効果の乏しい事業は、 政治の責任で凍結・廃止する。」とあって、個別の事業箇所は記載がありませんでした。※ 追記参照
・ 民主党の政権政策Manifesto2009/民主党 P16 (赤下線はKazeが引きました) (PDF 2.7MB)
それで、公約として明記されたものなのかと思って探したら、「民主党政策集INDEX2009」に具体的な事業箇所が記載されていました。「政権政策Manifesto2009」と「政策集INDEX2009」の関連、さらにマニフェストと民主党を中心とした政権との関係がよくわからないけれど、民主党としては、八ッ場ダムの建設中止を明言していたんですね。
・ 民主党政策集INDEX2009/民主党 P43(赤下線はKazeが引きました) (PDF 1.68MB)
英国の戦中、戦後の宰相、ウィンストン・チャーチルの「民主主義は、最悪の政治形態である。ただし、これまで試されたすべての形態を別にすれば。」の言葉で表されるように、必ずしも為政者の思ったようにならない時間と金がかかるのが民主主義だよね。
八ッ場ダムの問題ひとつとっても、地元や周辺の自治体との調整や合意の形成に時間がかかるだろうし、現政権がどこを落としどころにするのか、そしてそのやり方が試されるところだね。
参考エントリー:民主主義は、最悪の政治形態である。これまでに試されたすべての形態を別にすれば (2007.07.09)
「八ッ場」中止手続き先送り、地元理解優先
前原国土交通相は21日、八ッ場(やんば)ダムの本体建設工事について、地元の群馬県長野原町などに対し、住民や自治体の理解が得られるまでは、建設中止に向けた法的手続きを始めない意向を文書で伝えた。
「白紙状態での話し合い」を求める地元に配慮し、手続きの先送りを打ち出したもの。しかし、建設中止は変わらないとする方針も改めて明らかにしたため、地元が軟化するかは微妙で、問題の長期化は必至とみられる。
前原国交相は文書の冒頭で「建設事業を中止する方針は変わりません」とする一方、「最大の被害者とも言える地元住民の方々や関係都県などとの合意形成が不可欠」「地元の方々、関係都県などの理解を得るまでは法律上の手続きを始めることはしません」と明記した。予定地周辺の道路の付け替えなど生活再建事業は継続することも強調した。
特定多目的ダム法は、国交相はダム建設を中止する場合、関係都道府県の知事の意見を聞くことを義務づけている。ただ、国交相は知事の意見に拘束されないため、知事が建設続行を求めた場合も中止できる。
事業費を負担している1都5県の知事は「建設続行」を求め、地元の長野原町も反発していることから、前原国交相は「説明する機会を設けたい」として23日に現地で意見交換会を開くことを表明。これに対し、長野原町は19日、意見交換会について「中止ありきのままでは出席できない」と、白紙状態での話し合いを求める要請書を送付していた。
前原国交相は21日夜、今回の方針について「文書に書いてある通り」と述べ、馬淵澄夫国交副大臣は「(国交相は)説明がなかったことが反発を招いた一番の原因だと気にしていた。とにかく懇切丁寧に説明したいということ」と語った。
◆意見交換会に地元側「不参加」◆
前原国交相が建設中止の方針を変えずに、法的手続きは先送りするとしたことについて、長野原町の「水没関係5地区連合対策委員会」は21日夜、「我々の人権や民主主義を踏みにじる対応」として、23日の意見交換会には「中止方針を白紙に戻さない限り、参加しない」との結論で一致した。ただ、話し合いを拒否しているわけではないとして、意見交換会には代表が出向き、「話をしたいが、中止ありきでは話ができない。話ができる下地を作ってほしい」と前原国交相に要請する。
2009/09/22/読売新聞
追記 (訂正) 2009.09.26
本文では、マニフェストに個別事業箇所の記載はないと書いたけれど、改めて読み直すと下記引用のとおり八ッ場ダムの建設中止が明記されていました。
読み込み不足でした
・ 民主党の政権政策Manifesto2009/民主党 「1 ムダづかい」の項目 赤下線はKazeが引きました)
それにしても、地元との調整なしに民主党は公約として個別事業箇所を記載するのですね。これが民主党の政治スタイルだとしても、大胆だなぁ
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