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2009.08.13

地震による本の落下対策を考えなくちゃね

静岡市駿河区で、大量な本に埋もれた状態で死亡した女性が見つかったと、時事通信が報じています。一昨日の早朝の地震(駿河区では震度5強)の揺れによって落下した本による胸部圧迫死だそうです。

一昨日の夜、帰宅した後、落下し床に散乱した本の後片付けをしていた僕にとって、この不幸な事故は他人事ではありません。

僕の場合は、書棚やCDラックなどは、十分かどうかはわかりませんが転倒防止の対策をしています。その効果があってか、昨日の震度5強(静岡市葵区)の揺れでも、書棚などの家具は転倒せず、中に入った本やCDは飛び出すこともありませんでした。
もっとも、より揺れの継続時間が長い地震だったら、どうなったかわかりませんが…

書棚の転倒対策(書棚の天板と天井の間につっかえ棒をする)
・ 書棚の転倒対策(書棚の天板と天井の間につっかえ棒をする)

CDラックの転倒対策(ラックの前部の床面にスペーサーを入れ、ラック全体を壁側に傾ける)
・ CDラックの転倒対策(ラックの前部の床面にスペーサーを入れ、ラック全体を壁側に傾ける)

問題は、収納場所に困って書棚などの上に乱雑に積み上げておいた本です。これが、地震の揺れで見事に落下し、床に散乱しました。

これも時事通信が報じていますが、昨日の地震被害の特徴として、規模の割りに建物の倒壊などの大きな被害が少なかったことです。このことは、実感として僕も感じました。
確かに揺れは強く、その影響で道路や水道などに被害が出て生活に支障をきたしていますが、建物の大きな被害が意外に少ないことです。東海道線は不通、道路は渋滞で通勤に僕も苦労したけれど、その途中に見る街の風景は普段と変わらないものでした。(あくまでも僕の生活圏での感想です。)

その一番の理由は、地震の規模がM6.5と想定される東海地震の8に比べ遥かに小さく(仮に東海地震のMを8.0とすると6.5のエネルギーは8.0の1/178ジュール)、揺れの継続時間も短かったことにあると思います。
ただ、個人のレベルでなかなか進まないといわれている地震対策ですが、それでも耐震補強や家具の転倒防止対策などが進んでいることも影響しているのかな。

関連エントリー:マグニチュードて何? (2004.12.27)

引用文死者1人、負傷者122人に=下敷きの女性、地震に起因-余震は収束・静岡
静岡県で震度6弱を記録した駿河湾を震源とする地震で、静岡市は12日、同市のマンションで大量の本に埋もれた状態で死亡していた池本美和さん(43)が地震が原因で死亡したと認定した。今回の地震による死者は初めて。負傷者は同県で新たに12人増え、1都3県で122人となった。余震は減少し、収束傾向にあるが、気象庁は引き続き注意を呼び掛けている。
県警静岡南署によると、池本さんは11日午前9時50分ごろ、静岡市駿河区南町の自宅マンション室内で、大量の本の下になり、あおむけで死亡しているのが見つかった。
死因は胸部圧迫による窒息死で、死亡推定時刻も地震の発生と一致していることから、同署は池本さんが崩れた本の下敷きになったと判断し、同市に報告書を提出。市もこれを認めた。
総務省消防庁などの集計によると、静岡県では、静岡市や島田市などで軽傷者が新たに確認され、負傷者は115人となった。
気象庁によると、この地震の余震は17回観測されたが、11日午後9時以降は震度1以上の揺れは観測されていない。体に感じない地震も減っているという。
2009/08/12/時事通信

引用文「普段の備え」が被害拡大防ぐ=6割以上が家具固定-静岡地震
11日早朝、マグニチュード(M)6.5、最大震度6弱の地震に見舞われた静岡県では、東名高速道路の路肩が崩れたほか、鉄道も一時ストップ、断水も相次ぐなど市民生活に大きな影響が出た。ただ、死者・行方不明者はほとんど確認されておらず、建物が全半壊するなどの被害もなかった。県担当者や専門家は普段の備えが被害を最小限にとどめたと評価する一方、住民の気の緩みにつながらないか懸念している。
県がM8程度の「東海地震」を想定し、防災対策に本格的に取り組み始めたのは約30年前。県民への防災啓発活動や、木造住宅の耐震補強工事を金銭的に支援するプロジェクトも実施して来た。
2007年度に県が行った県民意識調査で「東海地震に関心がある」と答えたのは95%。「一部でも家具を固定している」と回答したのは63%と、他の自治体に比べ「かなり高い水準」(同県)を維持している。
県の対応も素早く、地震発生直後の午前5時半に災害対策本部を設置。同6時には川勝平太知事はじめ各部局長出席の下、本部員会議を開いた。富士常葉大大学院環境防災研究科の重川希志依教授(都市防災)は、今回の被害状況や県の対応について、「東海地震に備え、構造物の被害抑止対策がしっかりしていた。阪神大震災以降、行政側が地震後の対策を意識して訓練を重ねて来たことも素早い対応につながった」と評価した。
ただ、同教授も県担当者も、今回の地震は想定される東海地震の100分の1ぐらいの規模だったことが、甚大な被害を食い止めた最大の要因とみる。同大環境防災学部の木村玲欧准教授(防災心理学)は「被害が少なかったことで、地震に対する安心感、油断が生まれることが一番危険」と指摘している。
2009/08/12/時事通信


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