国内でタミフル耐性のパンデミックA/H1N12009が確認された
現在、世界でも国内でも感染を拡大しているパンデミック(新型)インフルエンザA/H1N12009にタミフル耐性のウイルスが国内でも確認されたそうです。厚生労働省の発表を時事通信が報じていました。
・ 資料:Situation updates - Pandemic (H1N1) 2009/WHO
・ 資料:2009年7月3日 新型インフルエンザ患者数(国内発生) (PDF:400KB)/厚生労働省
季節性のインフルエンザAソ連型(A/H1N1)でもタミフル耐性のウイルスが確認されているから、A/H1N12009のタミフル耐性ウイルスの出現も遅かれ早かれというところだってのでしょう。
関連エントリー:タミフル耐性インフルエンザウイルスに関する厚生労働省の中間報告 (2009.01.21)
それにしても、発生が確認された数ヶ月の間で耐性を獲得してしまうなんて、ウイルスの変異のスピードは速いですね。
秋以降の第2波の発生の時、その多くがタミフル耐性ウイルスだったら、治療の有効な手段のひとつを失うわけで、やっかいなことですね。
タミフル耐性のウイルス検出=新型インフルで国内初-厚労省
厚生労働省は2日、大阪府内に住む新型インフルエンザ患者から、抗インフルエンザ治療薬「タミフル」に耐性を示すウイルスを検出したと発表した。新型インフルエンザで耐性ウイルスが明らかとなったのは国内で初めてで、世界2例目。同省は「重篤度に直接影響を及ぼすものではない」としている。
同省や大阪府によると、耐性ウイルスが見つかったのは、5月29日に新型インフルエンザに感染していると診断され、現在は回復した患者。
府公衆衛生研究所でウイルスの遺伝子配列を調べたところ、6月18日にタミフル耐性を示す遺伝子の変異が確認された。
変異していたのは、増殖したウイルスがヒトの細胞から離れる際に使うとげ状のたんぱく質「ノイラミニダーゼ」の遺伝子配列の一部。昨冬に流行した季節性インフルエンザの耐性ウイルスでも同じ部分が変異していた。
ただし、季節性ウイルスとの交雑は認められず、同省幹部は今回の耐性ウイルスについて「突然変異による不完全なウイルスに近く、感染力は強くない」とみている。
患者は別の感染者の近くにいたため、5月18日からタミフルの予防投与を受けていたが発熱。別の治療薬「リレンザ」に切り替え回復した。家族ら周辺への2次感染は起きていないとしている。
耐性ウイルスは、国内で季節性のAソ連型で広がっているほか、欧州疾病管理センター(ECDC)が6月末、デンマークで新型インフルエンザの同様の遺伝子変異が確認されたと発表していた。
2009/07/03/時事通信
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