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2009.01.30

リレンザ、アマンタジンと異常行動の因果関係は?

インフルエンザの治療薬、リレンザとアマンタジンの服用による異常行動について、厚生労働省が注意を喚起しているそうです。朝日新聞が報じています。

2年ほど前にタミフルと異常行動の因果関係が問題になったけれど、インフルエンザに感染すると、インフルエンザ脳症によってタミフルと関係なく異常行動を起こすことがあるから、結局、因果関係ははっきりしませんでした。

記事には、タミフルを含めて各薬剤の服用による異常行動の数が書かれていますが、母数である服用数が書かれていないので、頻度がわかりません。(これでは、数字を示す意味がないと思うのだけど、朝日新聞はリスク評価に関する視点がないのかな?)
ただ、タミフルやリレンザと作用点が違うアマンタジンを服用した人にも、異常行動が確認されているのですね。

インフルエンザそのものでも異常行動を起こすから、薬剤との因果関係を証明するのは難しいかもね。

結局、高熱が出ている時は、患者から目を離すなてことなんだろうけど。

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ところで、山田風太郎の「人間臨終図鑑(1)」(徳間文庫)を読んでいたら、興味深い記述がありました。
村山槐多は、スペイン風邪(新型インフルエンザ H1N1亜型)で寝込み、死因は流行性感冒による結核性肺炎と書かれています。(34〜36頁)
そして、死の直前、村山は、妙なことを言ったり、みぞれまじりの嵐の中に飛び出したりしたとも。
この異常行動は、インフルエンザ脳症だったんじゃないだろうか?

引用文リレンザなど「異常行動の恐れ」 厚労省が注意喚起
インフルエンザ治療薬のリレンザ(一般名ザナミビル)とシンメトレルなど(同アマンタジン)について、厚生労働省は29日、小児や未成年者が服用した場合に異常行動を起こす恐れがあるとして、メーカーに対し、医療機関への注意喚起を徹底するよう指示した。
同省は07年12月にも同様の通知を出したが、今季は治療薬タミフル(同オセルタミビル)に耐性を持つウイルスの流行が報告され、リレンザなどの処方が増える可能性があるとして、改めて注意を促す。服用後2日間は保護者が見守ることを呼びかけるよう求めている。
異常行動の報告は昨年3月末までにタミフルで313人、リレンザ57人、シンメトレルなど10人。タミフルは07年3月から10代の患者への処方が制限されている。リレンザをめぐっては、処方された長野県の男子高校生が集合住宅の駐車場で死亡しているのが1月27日に見つかり、転落したものとみられているが、服用の有無は不明という。
2009/01/29/朝日新聞

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