表現をめぐる訴訟て難しいね
槇原敬之さんが作詞した歌詞の一部が、松本零士さんの漫画の表現の盗作か否かを争った裁判で、東京地裁は盗作とは認めない判決を行ったそうですね。日本経済新聞が報じていました。
槇原さんという歌手を僕はほとんど知らないし、松本さんの作品も「男おいどん」や「銀河鉄道999」くらいしか知らない(「宇宙戦艦ヤマト」も松本さんが関わっていたと思います。)ので、この件の詳しいいきさつはわかりません。
ただ、盗作か否かが争われた槇原さんの「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞と、松本さんの「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」の表現、この部分は両方とも、創作活動の中で自然に生み出されそうな表現で、特段オリジナリティを感じないんだけど。
それと、ある作品や表現が別の作品や表現を連想させるてことは、よくあることだし、それが奥深さや楽しさにつながるものだしね。
松本さんの「銀河鉄道999」にしても、最初にこの作品に接した時に僕の頭にまず浮かんだのは、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」です。ひとつの作品がもうひとつの作品を連想させる。そして、連想された作品がとてつもなくすばらしい作品だった場合、作者としては結構、しんどい話だと思います。これは、著作権の話とは別のことだけど。
松本さんが、「銀河鉄道999」を作るに当たって「銀河鉄道の夜」が念頭にあったかどうかはわからないけれどね。
まあ、まだ地裁の判決で、今後、松本さんが控訴するかはわかりませんが、表現と著作権の微妙な問題が、司法の場でどう判断されるのか興味があります。
歌詞をめぐる訴訟で槙原敬之さんに軍配 東京地裁判決
歌詞を盗作したかのようにテレビ番組で非難され名誉を傷付けられたとして、歌手の槙原敬之さんが漫画家の松本零士さんに2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(清水節裁判長)は26日、槙原さんの作詞した歌詞を盗作とは認めず、松本さんに220万円の支払いを命じた。
問題となったのは、槙原さんが作詞作曲し、人気デュオCHEMISTRY(ケミストリー)が歌った「約束の場所」の「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞。松本さんはテレビ番組で、歌詞は自作の漫画「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」という表現からの盗作で、槙原さんも電話で参考にしたことを認めたなどと発言した。
判決理由で清水裁判長は「歌詞と漫画の表現は相違も大きく、漫画に依拠しているとは断定できない」と指摘。その上で「槙原さんが電話で認めたとも認定できない」として、松本さんの発言が名誉棄損にあたると判断した。
2008/12/26/日本経済新聞
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