ジャズ・アネクドーツ/ビル・クロウ
アネクドーツ(anecdotes)とは「逸話」とか「こぼれ話」のことだそうです。
この本には1950年代から'60年代を中心に活動したジャズ・ベーシストのビル・クロウが、仲間のミュージシャンから聞いたそして流布されているジャズの逸話が、これでもかというくらいの数、紹介されています。
話は、スイング・ジャズやバップの時代のものが多く、ビバップ以降のジャズを好んで聴いている僕には、名前を知らなかったり知っていてもレコードを熱心に聴いたことのないミュージシャンの逸話も数多く紹介されます。
それでも、面白いんだよね。
音楽は、音楽そのもので完結していのは確かなんだろうけれど、それを作り出したミュージシャンの時に奇異な逸話が、音楽に奥行きを持たせることも確かなんだと思います。
「ジャズ・アネクドーツ」とクロウの自伝的な著作「さよならバードランド」、このふたつは村上春樹が訳しており、両方のあとがきに村上は、これらを読んでジャズが聴きたくなったらうれしいというようなことを書いています。
その点では、少なくとも僕に対しては成功しています。
「ジャズ・アネクドーツ」にしろ「さようならバードランド」にしろ、割とボリュームのある本です。でも、ひとつひとつの話は短いから、少しずつ読み進めるのがいいのかもしれません。
ジャズ・アネクドーツ (JAZZ ANECDOTES)
Bill Crow/村上春樹(訳)/新潮社(新潮文庫)/2005
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