« iPS細胞/八代嘉美 | トップページ | 2種類の遺伝子導入でiPS細胞 »

2008.11.19

第一三共のインフルエンザ治療の臨床試験

第一三共が開発中のインフルエンザ治療薬が、臨床試験の最終段階に入ったそうです。同社のサイトにプレスリリースされていました。
参考:新薬の開発から承認まで/富山化学工業

第一三共が開発している新薬は、タミフルと作用点が同じノイラミニダーゼ阻害剤とのこと。
A型インフルエンザH1N1亜型(ソ連風邪)がタミフルに対し、少しずつ耐性を獲得している中で、耐性ウイルスに対する効果確認もされていると思うから、期待していいのかなあ?
関連エントリー:鳥取ではインフルエンザウイルスA/H1N1の30%がタミフル耐性 (2008.10.21)

鳥インフルエンザH5N1亜型にも効果があるというから、製品化されれば新型インフルエンザの対抗手段のひとつになるかももね。

引用文インフルエンザ治療剤CS-8958の第Ⅲ相臨床試験開始について
当社が自社創製したインフルエンザ治療剤CS-8958の、本邦での第Ⅲ相臨床試験を開始しましたので、お知らせいたします。
CS-8958は、長時間作用型のノイラミニダーゼ阻害剤(Long Acting Neuraminidase Inhibitor 、以下LANI)であり、1回の投与のみでの治療効果を期待しています。現在、本剤はインフルエンザウイルスの感染部位である肺、気管に直接作用する吸入治療剤として開発中です。また、これまで実施した非臨床試験において、A型、B型のインフルエンザのみならず本剤のH5N1鳥インフルエンザウイルスに対する効果も確認しております。
第Ⅲ相臨床試験は、A型またはB型のインフルエンザに感染した成人患者を対象に、1群数百人規模でCS-8958 の有効性と安全性を検討することを目的とし、CS-8958 1回吸入投与群とリン酸オセルタミビル75mgの1日2回、5日間連続投与群との二重盲検試験を実施します。
有効性評価項目は、投与後のインフルエンザ関連症状の改善と解熱効果であり、CS-8958 とリン酸オセルタミビル投与群との間で統計的に差がないこと(非劣性)を検証することを目的としています。安全性についても臨床使用上問題がないことを確認します。
当試験はMARVEL(Multinational Asian Clinical Research for Influenza Virus Extermination on LANI)と名づけられ、台湾、香港、韓国での国際共同試験として実施します。
また、小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験も並行して実施し、小児に対する有効性と安全性を検討する予定です。
2008/11/17/第一三共株式会社

|

« iPS細胞/八代嘉美 | トップページ | 2種類の遺伝子導入でiPS細胞 »

ニュース」カテゴリの記事

ウイルス、細菌、微生物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第一三共のインフルエンザ治療の臨床試験:

« iPS細胞/八代嘉美 | トップページ | 2種類の遺伝子導入でiPS細胞 »