地球と一緒に頭も冷やせ!/ビョルン・ロンボルグ
ビョルン・ロンボルグの本を読んだのは、2003年に出版された「環境危機をあおってはいけない - 地球環境のホントの実態 -」に続いて2冊目です。
ロンボルグは主張は、以前紹介したレスター・ブラウンの「フード・セキュリティー」や「プランB 3.0」と気候変動の対策について、相対するものです。
ロンボルグも今後の地球の気温は上昇するものして捉えています。
ただ、その対策として二酸化炭素の削減に莫大な資金が投入されることに疑問を呈しています。
CO2削減の費用対効果から、その資金を貧困や紛争の解決など、別のことに使えば、CO2を削減することよりもはるかに多くの人の命が救えるのではないかと。
確かにCO2の削減することが、どの程度、気候の変動に効果があるのか、費用対効果の面からの議論は余り見かけません。
それと、ロンボルグの本は提示した数字や論点について、それを論ずる根拠資料の一覧が巻末にまとめられていて、読者が再考してみるきっかけを与えてくれています。
そういった意味でも、気候変動や温暖化を様々な観点から考えてみるのにいい一冊だと思います。
地球と一緒に頭も冷やせ!(COOL IT) - 温暖化問題を問い直す(THE SKEPTICAL ENVIROMENTALIST'S GUIDE TO GLOBAL WARNING) -
Bjorn Lomborg/山形浩生(訳)/ソフトバンク クリエイティブ/2008
・ 書籍の紹介一覧 B0079
・ MediaMarker
※ 「おすすめ度」は、Amazon.co.jpのカスタマーレビューにおけるおすすめ度です。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 大江健三郎さんが亡くなられた(2023.03.13)
- 「週刊朝日」が2023年5月をもって休刊(2023.01.19)
- 週刊少年ジャンプをダブって買ってしまった(2023.01.16)
- 書店がひとつもない自治体が全国で26%(2022.12.09)
- 週刊少年ジャンプは2023年(2022.12.05)
「書籍の紹介」カテゴリの記事
- 見えない絶景 深海底巨大地形/藤岡換太郎(2021.10.13)
- ゆでめん/野上眞宏・鈴木 茂(2021.10.02)
- 緊急提言 パンデミック/ユヴァル・ノア・ハラリ(2021.07.25)
- ナミヤ雑貨店の奇跡/東野圭吾(2021.07.05)
- 大滝詠一 A LONG VACATION読本 40th ANNIVERSARY /大瀧詠一(2021.04.03)
「環境」カテゴリの記事
- ふじのくに地球環境史ミュージアムで開催されている「大絶滅」展を見てきました(2020.01.25)
- 地球温暖化が最も進行した場合、静岡県では今世紀末に年平均気温は約4℃上昇し、静岡市では猛暑日が約30日増加するそうです(2018.06.04)
- 気象庁の「地球温暖化予測情報第9巻」によると、今世紀末には20世紀末より全国平均で、気温が4.5℃上昇し滝のように降る雨の頻度が2倍以上に増加する(2017.03.31)
- 木材の酸素同位体比によって1年単位で年代が決定できるんですね(2016.02.20)
- 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の地球全大気の二酸化炭素濃度の測定結果はすごいね(2015.11.17)
「食糧・資源・エネルギー」カテゴリの記事
- 静岡のガソリンは前回から3円上がって161円(2023.05.27)
- 静岡のガソリンは前回から1円下がって158円(2023.04.23)
- 静岡のガソリンは前回から1円下がって159円(2023.03.06)
- 静岡のガソリンは前回から9円下がって160円(2023.01.28)
- 静岡のガソリンは前回と同じ169円(2022.12.17)
コメント