地球と一緒に頭も冷やせ!/ビョルン・ロンボルグ
ビョルン・ロンボルグの本を読んだのは、2003年に出版された「環境危機をあおってはいけない - 地球環境のホントの実態 -」に続いて2冊目です。
ロンボルグは主張は、以前紹介したレスター・ブラウンの「フード・セキュリティー」や「プランB 3.0」と気候変動の対策について、相対するものです。
ロンボルグも今後の地球の気温は上昇するものして捉えています。
ただ、その対策として二酸化炭素の削減に莫大な資金が投入されることに疑問を呈しています。
CO2削減の費用対効果から、その資金を貧困や紛争の解決など、別のことに使えば、CO2を削減することよりもはるかに多くの人の命が救えるのではないかと。
確かにCO2の削減することが、どの程度、気候の変動に効果があるのか、費用対効果の面からの議論は余り見かけません。
それと、ロンボルグの本は提示した数字や論点について、それを論ずる根拠資料の一覧が巻末にまとめられていて、読者が再考してみるきっかけを与えてくれています。
そういった意味でも、気候変動や温暖化を様々な観点から考えてみるのにいい一冊だと思います。
地球と一緒に頭も冷やせ!(COOL IT) - 温暖化問題を問い直す(THE SKEPTICAL ENVIROMENTALIST'S GUIDE TO GLOBAL WARNING) -
Bjorn Lomborg/山形浩生(訳)/ソフトバンク クリエイティブ/2008
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