今日、何時も利用しているセルフ式のガソリンスタンド(静岡市葵区)でレギュラーガソリンを給油しました。
5月1日から租税特別措置法税率が再適用されて以来、始めての給油でしたが、レギュラーガソリンの表示価格は、リッター当たり159円でした。
租税特別措置法の税率が適用されていた昨年11月7日が151円、同法の関係条項が失効し本来の揮発油税と地方道路税に戻った4月18日が128円、そして復活した今日5月5日が159円です。
静岡市葵区のあるガソリンスタンドのレギュラーガソリンの表示価格

・ 2008.05.05

・ 左:2007.11.05 ・ 右 :2008.04.18
まあ、このところ原油価格の高騰や租税特別措置法の期限切れなんかがあって、ガソリンの価格が上昇したり下がったりと変化しています。
僕は余り自動車を使わない生活をしているので、結構、このことを面白がっているんだけど、私的であっても公的であっても自動車を使う機会の多い人にとっては、切実な問題なんだろうな。
ところで、ガソリンの価格てどうなっているのだろうと思い、ゴールデンウィークで暇(旅行するほど豊かじゃないんです
) なこともあり、少し調べてみました。
表1は、上の画像にあるレギュラーガソリン価格を要因別に分けたものです。図1はそれをグラフにしたものです。単位は1リットル当たりで円です。
価格には、ガソリンの本体価格、それに各種の税金が課税されています。
基本的かかる税金は、揮発油税法上の24.3円と地方道路税法上の4.4円の計 28.7円。しかし、租税特別措置法は、揮発油税法と地方道路税法の税率を無効にし、改めて揮発油税法を根拠にした48.6円と地方道税法を根拠にした5.2円の計 53.8円を課税します。加えて本体価格+租税特別措置法上の税金に対し、消費税(消費税+地方消費税)の5%が課税されます。
ちょっと、ややこしいですね。
ふう、この理解でいいのかなあ。間違いがあったらコメントなどで指摘をお願いします。

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○ 参考
租税特別措置法(昭和32年3月31日法律第26号)
(揮発油税及び地方道路税の税率の特例)
第89条
2 平成5年12月1日から平成20年3月31日までの間に揮発油の製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる揮発油に係る揮発油税及び地方道路税の税額は、揮発油税法第9条及び地方道路税法第4条の規定にかかわらず、揮発油1キロリットルにつき、揮発油税にあつては4万8千6百円の税率により計算した金額とし、地方道路税にあつては5千2百円の税率により計算した金額とする。
※ 第169回国会で「所得税法等の一部を改正する法律案」が可決し、租税特別措置法第89条第2項の「平成20年3月31日」が「平成30年3月31日」に改められました。
揮発油税法(昭和32年4月6日法律第55号)
(税率)
第9条 揮発油税の税率は、揮発油1キロリットルにつき2万4千3百円とする。
地方道路税法(昭和30年7月30日法律第104号)
(税率)
第4条 地方道路税の税率は、揮発油1キロリットルにつき4千4百円とする。
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ただ、租税特別措置法の取扱いですったもんだしている中で余り目立ちませんが、ガソリンの本体価格が上がっています。
僕が利用しているスタンドでは、'07.10.05が90.2円、'08.04.19が93.3円、05.05が98.2円とジワジワと本体価格が上昇しています。 

※ 図1は、わかりやすくするために租税特別措置法で追加課税されている金額を租税特別措置法(地)と(揮)で表してあります。
それでもって、図2は1986年1月から2008年3月までの月別のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の原油の取引価格の推移です。単位は1バレル当たりのドルです。
また、図3は直近、2007年9月4日から'08年4月29日までのWTIの日別の取引価格の推移です。

20世紀の最後の1/4世紀は、おおよそ20ドル程度で推移してものが、21世紀に入ると徐々に上昇し、現在は110ドルあたりになっています。この上昇は凄いね。価格の上昇にともなって、違った対応が求められているのかもしれません。
そして、租税特別措置法で国内が混乱している間も、80ドルから120ドルを窺う価格まで上がってきました。
どこまで上昇するのか、それとも反落してどこかへ落ち着くのか・・・

WTIの原油はあくまでも米国内のものだから、ついでに日本の原油及び粗油の1988年1月から2008年3月までの月別の価格の推移を図4にグラフ化しました。単位はリットル当たりの円です。
ほとんど、中東から多くを輸入している日本にあっても、図2と同じ傾向で価格が推移しています。WTIの原油価格を指標にするのはこんなところにも理由があるのかな。

そう言えば去年のゴールデンウイークもエネルギーのことをブログに書いていました。
・ 「エネルギー問題を考えさせられる大型連休だった」(2007.05.06)
エネルギー価格の高騰は、はいやおうなく受け入れなければならないものに発展するのかなあ。
でも、妙案はないけれどね・・・