小麦が値上げなら米を食べればいいじゃん
輸入小麦の価格が、4月から30%上がるそうです。
農林水産省は、2月15日付けのプレスリリースで、小麦の国際価格の上昇の理由として、〇 中国やインド等の人口超大国の経済発展による食料需要の増大 ○ 世界的なバイオ燃料の原料としての穀物等の需要増大 ○ 地球規模の気候変動の影響の3点をあげています。
この原因のいずれも、長期的な問題として考えなければならないものように感じます。
一方、日本が自給できている米は、消費量も価格も少しずつ低下しています。
参照:食料・農業・農村政策審議会食糧部会 資料(2007年11月30日開催)/農林水産省
僕は、単純にパンやパスタやクッキーが値上りしたら、米や煎餅を食べればいいじゃんと思うのだけど、考えが短絡的かなあ?
関連エントリー:食料自給率39%について(2007.08.17)
輸入小麦、4月から30%値上げを発表…農水省
農林水産省は15日、政府が製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格を、4月から現在より30%引き上げると正式に発表した。
値上げは、米国、カナダ、オーストラリアから輸入してパンやめん類などに使われている5銘柄の小麦が対象。加重平均で現在の1トン当たり5万3270円が6万9120円に上がる。
海外の小麦相場は、中国やインドの需要増加と、オーストラリアの干ばつによる供給減少などが重なり、価格を算定する対象期間(07年6月~08年1月)に約60%も上がった。
この間に政府が輸入した小麦は、加重平均に基づくと4月からの売り渡し価格が38%上がる計算となる。農水省は「国民生活や関係業界への影響を考慮」し、上げ幅を8%分圧縮したと説明している。
2008/02/15/読売新聞
平成20年4月期における輸入麦の政府売渡価格の決定について
1.政府売渡価格改定の考え方
(1) 麦の国際相場は、
(ア) 中国やインド等の人口超大国の経済発展による食料需要の増大
(イ) 世界的なバイオ燃料の原料としての穀物等の需要増大
(ウ) 地球規模の気候変動の影響
といった構造的な要因による穀物需給のひっ迫から大幅に上昇している。
昨年10月の価格改定後も、国際需給のひっ迫から自国への供給を優先し輸出規制を実施する国が出始めたこと等により国際相場の高騰が続いており、本年2月には10ドル/ブッシェルを超えて史上最高値を更新するなど、政府買付価格は大幅に上昇している。
(2) 価格改定ルールに基づき、直近8ヶ月(19年6月~20年1月)の平均買付価格をもとに売渡価格を試算すると、主要5銘柄平均で現行価格比38%の上昇となること(なお、直近月(20年1月)の買付価格のみをもとに試算すると6割程度の上昇となる)を踏まえ、20年4月期の政府売渡価格は、主要5銘柄平均で現行価格比30%の引上げとする。
2008/02/15/農林水産省総合食料局
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コメント
ニャンゴロさん、こんにちは。
ちょっと、無神経なことを書いてしまったかもしれません。お気に触れたら、御免なさい。
今回の穀物や原油、金属などの高騰は、海外に様々な物を依存している日本にとってとても大変なものですね。僕が今、関係している仕事では、輸入トウモロコシが高騰し、それを飼料として利用している畜産業は大きな打撃を受けつつあります。
そして、問題は、世界的な状勢から見て、価格の低下はあっても少し前のレベルには戻らないんじゃないかということです。
商売で関係している人達ばかりでなく、僕ら皆が足元を見つめ直さない時かも知れませんね。
投稿: Kaze | 2008.02.21 22:31
kazeさん、こんにちは。
ウチは商売なのでちょっと・・・困る。
でも、お米の消費拡大チャンスではありますよね!
投稿: ニャンゴロ | 2008.02.21 08:07