渡り鳥の餌付けと鳥インフルエンザ
全国各地の養鶏業者などから、渡り鳥の餌付けに対する禁止や自粛の要請がでているそうです。
渡り鳥が運んだ鳥インフルエンザウイルスを、人が衣服や靴などに付け鶏舎に持ち込み、最終的にニワトリに感染することを懸念してのことと思います。
この養鶏業者の懸念、僕にもなんとなくわかります。
去年の今頃、宮崎で3軒、岡山で1軒の養鶏業者で鳥インフルエンザH5N1亜型が発生しました。この時は、早い段階での防疫措置が功を奏し、大きな広がりにはなりませんでした。
この時の感染経路として、中国や朝鮮半島から渡り鳥がH5N1ウイルスを国内に持ち込み、さらに陸鳥や小動物が鶏舎に侵入、ニワトリに感染したとの説が有力です。
ただ、陸鳥であるクマタカ一匹からH5N1ウイルスが確認されただけで、渡り鳥からは確認されてません。このことから、自然界でのウイルスの密度が相当低い中で、外部から持込みに対する対策をした鶏舎にピンポイントでウイルスは侵入し、ニワトリに感染したと考えることもできます。
・ 参考:「高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チームの報告書は、推理小説のようで面白い」(2007.10.25)
こんなこともあるんで、養鶏業者は敏感になっているんだろうな。
鳥インフル感染懸念、渡り鳥の餌付けに「待った」
ハクチョウなどでにぎわう渡り鳥の飛来地で、鳥インフルエンザ感染のきっかけになることを恐れ、餌付けを禁止、自粛する動きが広がっている。
養鶏業者などは「被害が出てからでは遅い」と、自治体に要望するなど危機感を強めるが、冬の使者とのふれ合いを続ける地元住民からは、戸惑いの声も上がっている。
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こうした動きに理解を示すのは、京都産業大の大槻公一・鳥インフルエンザ研究センター長。「餌付けが原因で感染する可能性はありうる。生態系の観点からも、野鳥への餌付けは必ずしも良くはない」とし、「かわいがる気持ちはわかるが、死活問題に直結する業者の立場を踏まえ、餌付けの意味を考え直す必要がある」と指摘する。
他方、環境省は「餌付けが鳥インフルエンザにつながるという確証はないし、対策の予定もない」との立場だ。日本野鳥の会自然保護室の金井裕主任研究員は「感染の危険性があるのは事実で、理屈や不安は理解はできる。しかし、管理者がふんの掃除を徹底したり、行政が餌付け後の衛生を呼びかけたりして対処すべき問題。禁止や自粛は筋違いだ」としている。
2008/01/28/読売新聞
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