欧州では、タミフル耐性のインフルエンザウイルスが高率で確認されているそうだ
欧州でタミフル耐性のヒトのインフルエンザウイルスH1N1亜型が急増している旨の記事が、日本経済新聞に掲載されていました。
記事によるとノルウェーでは、H1N1ウイルスのうち70%で耐性が確認されているそうです。極めて高率ですね。
このタミフル耐性ウイルスH1N1が、鳥インフルエンザH5N1と何処かで出会い、遺伝子の交換が行われ、H5N1がタミフル耐性を獲得したら怖いですね。
現状では、タミフル耐性のH5N1は極わずか確認されている程度だけど・・・
参考:二例目のタミフル耐性鳥インフルエンザウイルス(2007.01.23)
ところで、ヒトのA型インフルエンザの起源は鳥インフルエンザとされていますが、ヒトに最適化したH1N1が、再度トリに感染し、トリの体内でH5N1と出会うことはあるのだろうか?
ブタは、ヒトとトリの両方のウイルスに感染でき、新型インフルエンザ発生の原因とされていたけれど、H5N1はトリからヒトへ直接感染しているものね。
タミフル耐性の新型インフルエンザが発生したら、有効な対策のひとつを失うわけで、タミフル耐性のH1N1が欧州で高率に確認されているとの記事は、とても気になりました。
インフルエンザ、欧州でタミフル「耐性」急増・日本流入の恐れも
今シーズンのインフルエンザで、スイスのロシュ社が製造する治療薬「タミフル」の効かない耐性ウイルスが欧州で急増している。ノルウェーなど北欧を中心に、高頻度で耐性が検出された。日本に入ってきた場合、最も一般的な治療薬であるタミフルを投与しても効果が期待できないため、専門家は危機感を強めている。
今年は日本を含め、世界的にAソ連型(H1N1型)のインフルエンザが流行している。欧州の国際的な感染症の動向監視ネットワーク「ユーロサーベイランス」によると、ノルウェーではAソ連型ウイルスの70%に耐性が確認。ほかにもポルトガル(33%)、フィンランド(29%)、フランス(17%)など幅広い国々で、耐性ウイルスが高頻度で検出された。
2008/02/03/日本経済新聞
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