ヘッドライト原則上向きとガソリン車への軽油の誤給油
自動車に関するちょっと気になったふたつのニュースです。
ひとつは、ヘッドライトを上向きにするか下向きにするかということ。
以前「道交法ではヘッドライトは原則上向きなのか」(2007.05.28)でも書いたけれど、道路交通法(道交法)ではヘッドライトは上向きを原則としています。このエントリーも毎日新聞の茨城県警の取組みを紹介した記事をもとに書きましたが、今回も毎日新聞が全国の県警の取組みを紹介しています。
各都道府県警としては積極的に指導するか否かは別として、道交法で原則上向きを規定している以上、その対応は当然のことと思います。
同時に道交法では、他の車とすれ違ったり直後を走る場合で、他の車の交通妨げになる時は、灯火を消すか光度を下げなさいとも規定しています。
だから、僕らドライバーは置かれた状況に応じてハイビーム、ロービームを選択すればいいんじゃないかな。
ただ、交通量の多い道路を走ることが多い人には、原則上向きてことに違和感を持つんだと思います。
もうひとつは、セルフ式のガソリンスタンドで、ガソリン車に軽油を給油してしまう読売新聞の記事です。
僕もセルフ式のガソリンスタンドを利用しているので、ガソリン、ハイオクガソリン、軽油の3本のノズルを間違えるのかな、しかし給油する前に油種を選択するよな、と思いながら記事を読んでいました。
でも、軽自動車だから軽油とか、ガソリンより安かったから軽油とかが、誤給油の原因となっている場合もあるみたいです。
ちなみに、僕が普段利用しているセルフ式ガソリンスタンドでは、赤色がガソリン、黄色がハイオクガソリン、緑色が軽油です。
最初は何と無知なと思ったけれど、最近の自動車は電子制御の部分が多くなって、僕自身、自動車がブラックボックス化してるもんなあ。
昔は、ボンネットを開けて、点火プラグやエアクリーナの清掃など最低限のメンテナンスをしていたけれど、このところ素人が手を出すとかえって不具合の原因になりそうで、ボンネットを開ける機会が減っています。それだけ、車の基本性能が上がって手がかからなくなったとは思うけれど。
夜間運転:基本はハイビーム! 茨城など13県警が指導 -- 全国調査
◇「都市部では危険」、対応まちまち
あなたは「上向き派」?「下向き派」? 茨城県警が昨年5月に始めた、夜間に車のヘッドライトを原則上向き(ハイビーム)にする指導が、全国に広がり始めた。毎日新聞が47都道府県警に聞いたところ、13県警が本部が中心となって取り組んでおり、ほかに2県警も「将来的に指導する」と回答した。一方で「対向車の多い都市部では逆に危険」という声もあり、対応が分かれている。【矢澤秀範】
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◆各都道府県警の「ハイビーム指導」◆
【県警全体で取り組み】
青森、岩手、秋田、山形、福島、茨城、新潟、富山、福井、山口、愛媛、熊本、宮崎
【将来的に県警全体での取り組みを予定】
千葉、兵庫
【県警全体ではないが指導】
群馬、香川「機会があれば指導」 ▽石川 「署によっては指導」
【そのほかの主な都県警の対応】
栃木、埼玉、東京、長野、滋賀、和歌山、鳥取、島根、高知、長崎、大分、鹿児島「原則ハイビーム」と認識 ▽山梨、静岡「ハイビームは常識」
※毎日新聞が10月下旬~11月初旬、都道府県警の広報を通じて調査
2007/11/10/毎日新聞 東京朝刊
ガソリン車に軽油「動かない」 セルフ式 トラブル多発
ガソリンと軽油を取り違えて給油したため、走行できなくなるトラブルが、東海4県と北陸3県で、今年7月~9月の間に計232件発生したことが、日本自動車連盟(JAF)愛知支部の調査でわかった。誤給油のほとんどが、セルフ式のガソリンスタンドで、自分で給油したドライバーとみられる。愛知県は店舗数、増加数とも全国トップの“セルフ王国”で、同支部では、ガソリンの高騰から、セルフ式スタンドの利用が増え、さらに同様のトラブルが起きる可能性があるとみて、注意を呼びかけている。
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同支部によると、誤給油のほとんどが、セルフ式スタンドで発生しており、中には「軽乗用車だから(燃料は)軽油」と思いこんで給油したケースもあった。また、JAFによると、ガソリン代の高騰を反映して「軽油の方が安かったから」との理由で給油するケースも全国ではあるという。
2007/11/04/読売新聞
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コメント
同感です。
そもそも有人スタンドでも燃料の仕様が販売量に反するグレードを買っている人は実は昔もアルバイト店員が思い込みで失敗していました。但し、すぐに無料で対応してもらえる部分が今とは違うだけですね。そんなこともあって、従来からスタンドの系列によっては色分けこそしていませんが、給油口の蓋の裏側にシールを貼っていた様子が蓋を開けてみると分かることがあります。
それから、最後に戴いたコメントですが、子供の教育にも通じる事です。最近のように親が遊ぶ道具を買い与え、予め決まっているルールで遊ぶのも将来に社会人になったとき大切ですが、ある程度の制約だけ与えて、必要なら後で補足しながら、駐車場はダメ、道路もダメと注意され、遊ぶ場所がなくなっちゃったと色々考えながら次々と開拓していく経験が社会人になってから受け身でなく、時には機会があれば能動的になれる能力を持てる原動力ではないかと感じています。実は、昨日、近所の男の子に注意したら、「だって遊ぶ場所がないんだもん。」って言葉があり、昔を走馬灯のように振り返り思い出しました。嫌な経験も肥やしになります。壁があると、性能や機能も向上します。機械だけでなく人間も。でも、自らの失敗経験を解消してしまうと、もっと凄い事件事故を生むので、初歩的な次元の対応から順序立てて進めて、それでも、問題があれば、さらに突っ込んだ対応をした方が良さそうですね。Kazeさんの冷静な感想を御教示戴いたことで良い勉強になりました。ありがとうございます。
投稿: たぁ坊 | 2007.12.03 10:14
たぁ坊さん、こんにちは。
色々なものが便利に快適になるとともに、それを支えている仕組みはブラックボックス化しているような気がします。
そうした中で、ユーザーに誤った操作をさせない仕組みとして、たとえばセルフスタンドでの「キー溝」的な考え方は面白いと思います。
ただ、余りにも便利になるとユーザーはますます何も考えなくなり、更なるブラックボックスが出現し、悩ましいところですね。
やっぱり、しんどいけれど一度は自分の頭で想像し考えることが大切だと思いますが、自分を振り返ると心もとないです。
投稿: Kaze | 2007.12.01 21:44
セルフスタンドでのガソリン給油トラブルについてのコメントです。
種類を間違えないために色分けをしていますが、それでも間違えるようですね。今後もセルフを容認する方向であれば、安全に留意し、安全機構を付加する必要もありそうです。
一番簡単なのは給油スタンドの規定と同色のステッカーを給油口の蓋の裏側に貼り付ける方法です。その場合は業界で、その色を規格化する必要もありそうです。
他には工業における「キー溝」的な考え方です。絶対に間違えると給油できない機械的構造あるいは電気的制御装置を付加するものです。現在は、おそらく油の種類に関係なく給油口の開口部およびキャップは同じだと想像していますが、これを給油する燃料に応じて専用化し対応する方法です。具体的な方法はいろいろ考えられますが、これも規格化する方が良いでしょう。
何某かの事象や事件があると、実は、対策が必要となり、それによって変な話ですが、将来的な付加価値が創造され、雇用の促進を含めた事業の拡大によって経済が活性化するのではないかと考えています。
しかし、残念ながら、最近の若者は、受身の人が多く、逆に受動的な人は暴走しています。その点に配慮すると、給油についても、改めて許可制とし、試験に合格をした人はセルフを使えるが、そうでない人は利用禁止にして、仮に守らず、無免許で事故を起こした場合は、損害賠償権を剝脱し、且つ、法律で規定した罰則を設ける方法もあるのではないかと、報道を視聴する中で感じている事件です。
投稿: たぁ坊 | 2007.11.30 13:40
近隣の愛知、岐阜、三重は「ハイビーム指導」の記事に入っていません。交通量が多く、ロービームにしていないと逆に正面衝突等を引き起こす可能性が高くなるからでしょうか。北海道等の山間部でも夜間にガスが発生する機会が多く、その場合はハイビームだと逆に視界不良になります。個人的には、法律でハイビームとしている点に矛盾を感じている程です。状況に応じて、適宜、切替とした方が良いと感じています。
光軸調整機能は、法制化して設置を義務付けても良いのではと感じています。特に、ワゴン車、トラック、ステーションワゴンは積載するとヘッドライトの光軸が上がり過ぎて対向車の視界を遮り危険です。ビーコンを応用する等で対向車を検出したら、下向きに切り替わるシステムを法制化することで自動車メーカーに強制するのが一番だと感じています。その場合、手動操作スイッチを絶対に設置する義務も必要です。オートライト機能のように誤動作した場合に対応できないのは困るからです。
ここで、ビーコンとしたのは、カーナビの右折事故防止機能を拝見した事があるからです。光センサーで前方を監視する方法の場合には、不法駐車している車両等に反応して誤動作しそうで現実的でなく、道路上に別途センサを設置するのであればビーコンに相乗りして活用した方が費用対効果が期待できると踏んでのことです。それに新たな法制化で新しい製品分野を開拓すれば、コスト競争の激しい自動車部品メーカーの利益にも貢献する部分もあり、経済的な効果も見込めるのではないでしょうか。
高齢者の一方通行の逆走問題に関しても、道路形状や道路施設(固定、可変標識等)の組み合わせ、および警告装置の不可、エンジン電子制御機能停止操作等で対応可能です。あるいは、光電管のオービスのような論理で逆走を検出したら、警察および高速道路公社に通報し、速度制限および閉鎖の措置を取る方法もあるかと思います。後者の方が現有技術であるので現実的です。オービスの平和利用とでも言う技術の転用で対応できるかと思います。
投稿: たぁ坊 | 2007.11.30 11:13
ニャンゴロさん、こんにちは。
僕が今乗っている車は、ヘッドライトの光軸を手動で5段階調節できる機能がついています。積載量によって車の重心が変わりヘッドライトの照射する位置も変わるから便利な機能です。きっと高級車では自動で制御しているのかもしれませんね。
最近、高齢者ドライバーが少し気になります。先日、駿府公園の内堀の道の一方通行を逆走している高齢者のドライバーに出くわし、ヒヤリとしました。勿論、ほとんどの高齢者は適切な運転をしているのでしょうし、僕の思い込みと思いますが・・・
投稿: Kaze | 2007.11.30 05:25
kazeさん、こんにちは。
自動車の夜間運転のハイ・ビーム、やっぱり違和感があります。北海道に移住した僕でもです。
ハイ・ビームの方が、よく見えるから(加えて対向車にも存在をより知らせることが出来るから)、基本はそうだと指導されてしまうのかな。
かって僕らが学生時代に、自前のヘッドランプに取り替えることで「明るさ」にこだわっていたけれども、今のクルマのライトの明るさは圧倒的ですからね(もっとも25年も前のクルマに乗っている人もいーっぱいいますけど)。
こんなに明るいんだから、思い切って「下向きが基本」でもいいような気がするけどなぁ。じゃ25年前のクルマのオーナーはどうだって言うと、心配ないような気がします。それは古いクルマのオーナーは概ねクルマのことを良く知っていて、ロー/ハイの選択は適切です。むしろ、kazeさんも懸念している対向車や歩行者に対する気遣いないドライヴァーが気がかりです。例えば高速道路を走っていると、ずーっと追い越し車線だけが混んでいるケースに良く出くわします。これも〇〇が基本の弊害のような気がする。
投稿: ニャンゴロ | 2007.11.29 21:53