島を食いつぶすムシ
ナナツバコツブムシという甲殻類により食いつぶされ、無人島が消滅に瀕している。そんな記事が毎日新聞に載っていました。
もっとも、この虫が島を食べるんじゃなくて、虫が岩に空けた穴に波が打ち寄せ、島が浸食されるのが原因のようだけど。
だけど、なんだかすごい話ですね。
この島は、広島市東広島市安芸津町の瀬戸内海に浮かぶホボロ島(ほぼろじま)という無人島だそうで、国土地理院の1/25,000地形図には載っています。Google Map には、載っておらず、Google Map の航空写真で島らしきものが確認できます。
ホボロ島:国土地理院の1/25,000地形図/Google Map
また、東広島市自然研究会のサイトでは、ナナツバコツブムシによる島の侵食作用が紹介されています。
ナナツバコツブムシは、「甲殻綱エビ亜綱ワラジムシ目コツブムシ亜目コツブムシ科」に属するようで、研究会のサイトに掲載されている写真を見ると、大きさも形もダンゴムシによく似ています。
この小さな虫が大量発生し、島に穴を空けている、数は力なのかな。
無人島:虫が大繁殖、消滅の危機 瀬戸内海
東広島市安芸津町沖の瀬戸内海にある無人島・ホボロ島が、ナナツバコツブムシという虫の大繁殖で消滅の危機にひんしている。無数の虫が掘った穴に波が打ち寄せることで岩が削られ、二つあった岩山のうち高かった方は完全に崩落した。調査を続けている沖村雄二・広島大名誉教授(地質学)は「島の地形を変えるほど大規模で急速な生物侵食の報告は、世界的にも珍しい」と指摘している。
ホボロ島は1928(昭和3)年の地形図によると、東西約120メートルの細長い島で、最も高い所で21.9メートルあった。昭和30年代に撮影された写真では二つの岩山があり、高い方には松など植物が生えているのが確認できる。現在は、高い方の岩はほとんどなくなり、岩が散乱する砂州に高さ約6メートルの岩が一つ立つだけで、満潮時には大半が水没してしまう。
2007/06/16/毎日新聞
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