夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦
背景として京都の街がよく書き込まれたファンタジーです。
真面目で思いやりがあり自分に正直で、それでいてその行動は相当はずれているなんとも可愛らしい彼女と、彼女に思いを寄せ、それを遂げるため彼女の外堀を一生懸命埋める努力を惜しまない、情けない青年の物語です。
物語はひとつの事柄に対して彼女と青年、それぞれから語られ展開します。その捉え方の違いがとてもほほえましいく映ります。
また、それをとりまく怪しげな登場人物たちの個性が物語に奥行きを持たせます。
読んでいる僕自身が、彼女に魅了されながら、青年に同情してしまう楽しい物語です。
夜は短し歩けよ乙女
森見登美彦/角川書店/2006
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