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2006.08.18

「みんなの意見」は案外正しい/ジェームズ・スロウィッキー

邦訳は柔らかいタイトルですが、この本の内容は柔らかくはありません。
既存の社会の制度やそれに基づく組織で日々を送っている僕にとって、割と重たい問題を提示していると感じました。

<「みんなの意見」は案外正しい>は、少ない専門家の判断よりも、一見烏合の衆と捉えられる一般大衆が相対として示した判断のほうが正しいことが多いということを、様々な事例をひきながら、説明をしています。
そして、これら集団の知恵が機能するためには、構成員が多様で分散し独立した集団であり、さらにそれをひとつにまとめる仕組みが必要であることが書かれています。

この本は、これからの社会システムの方向性のひとつを示している本だと思います。
ただ、既存の社会システムと対峙する側面を多く持っているので、スロウィッキーの提示する社会に変革していくためには、現社会(その中には当然、僕も含まれています)との相当の軋轢が生じるんだと感じます。
それとも、少しずつ変わっていくのだろうか。

読んで面白い本でした。

本「みんなの意見」は案外正しい(THE WISDOM OF CROWDS)
James Surowiecki/小高直子(訳)/角川書店/2006

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「みんなの意見」は案外正しい
ジェームズ・スロウィッキー, 小高 尚子
角川書店 ( 2006-01-31 )
ISBN: 9784047915060
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

※ 「おすすめ度は、Amazon.co.jpのカスタマーレビューにおけるおすすめ度です。

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