ウェブ進化論/梅田望夫
何時の頃から本やCDの多くを僕は、Amazon.co.jpで買うようになりました。それは、Amazon.co.jpでは1500円以上の注文は送料無料になるし、時間を問わず注文ができ、特殊な本やCDでなければ翌々日くらいには届くという利便性があるからです。
また、検索のシステムが充実していて、目的の本やCDを探している過程で思わぬ作品に出くわす喜びがあったりします。それは、実際のお店で本やCDの背表紙を眺めながら、掘出物に出くわした時の喜びに似たものかもしれません。
Amazon.co.jpで購入を続けていると、恐らくその履歴などから計算して機械的に表示させるのだろうけれど、購入を促す本やCDがブラウザ上に紹介されます。
「ウェブ進化論」はそんな本の一冊でした。
でも、薦められて本を買うなんてちょっと癪だから、この本は気にはなるけれど購入はしませんでした。それが、近所の本屋に行った時に、たまたま書棚の「ウェブ進化論」が目にとまって、その場で購入し読んでみました。
「ウェブ進化論」は面白い本でした。
この本では、ブログ、ロングテールそしてWeb2.0など、コンピュータとインターネットの技術を背景に、今起こりつつあり、これから起こりうることを、大きな社会的な視点で捉え、語られています。
不特定多数無限大への信頼を、既存の枠組の外に置くWeb2.0の考え方は斬新で、19世紀から20世紀にかけて確固たるものとして作り上げられた社会を大きく変える21世紀の考え方なのかもしれません。
ただ、現実社会にどっぷりとつかって生きている僕には、ヤフー、楽天、Amazon.co.jpあたりまでのビジネスモデルは理解(本当の理解ではないかもしれませんが)できても、その先のWeb2.0の考え方は面白いと思っても、実感としてなかなかイメージできないところがあります。
ただ、この新しい考え方については、今後、注目ししていきたいと思いました。
「ウェブ進化論」とは、まったく分野の関連性ありませんが近未来を語るという意味で、二十歳の頃に読んだ安部公房の「砂漠の思想」の読後感に似ています。
ウェブ進化論 -本当の大変化はこれから始まる
梅田望夫/ちくま新書/2006
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※ 「おすすめ度」は、Amazon.co.jpのカスタマーレビューにおけるおすすめ度です。
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