12月8日になると思い出すこと
僕はジョン・レノンやビートルズの音楽を特に熱心に聴いていたわけではありません。ビートルズは、僕が音楽に興味を持った頃にはすでに解散をしていたし、その後のメンバー4人の作品をラジオのヒットチャートでよく耳にしていた、その程度のことです。
それでも1980年12月8日のことはよく憶えています。
当時、まだ僕は学生で、それも余り勤勉ではない学生で、午後はよくNHK FMで放送していた「軽音楽をあなたへ」を子守唄がわりに聴いていました。
何時ものように流れる音楽をなんとなく聴きながらウトウトしていると、音楽が途切れて、山本さゆりさんだったか湯川れい子さんだったか、ジョン・レノンが暴漢に撃たれて亡くなったといった内容を割と淡々と伝えたように記憶しています。
寝ぼけた頭では最初、その言葉が上手く理解できなかったけれど、その事実を誰かに伝えたくて、学部の同級のM君の下宿にもうすっかり暮れてしまった街を貫けて行くことにしたのです。
M君にレノンが死んだことを伝えると、壁にマッシュルーム・カットのローリング・ストーンズのポスターが張られただけの殺風景な部屋の片隅から、何処で仕入れたものか一升瓶に入った赤ワインを出してきて、ビートルズが何故"LET IT BE"でストンーズが何故"Let It Bleed"なのかを熱心に僕に語ってくれたのです。
そう、あの頃は、みんな誰かに何かを熱心に伝えたかったんだ。
レノンは40歳で亡くなくなり、その頃の僕にとって40歳なんて遥か彼方の想像しがたい年齢だったけれど、その歳を僕はとうに越してしまいました。なんなんでしょうね。
で、何故なんだっけ、"LET IT BE"と"Let It Bleed"。僕には赤ワインの強烈な二日酔いが残ったんだけど。
・ この記事に関する追記(2006.01.10)
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