墨東綺譚/永井荷風
(※ タイトルの墨東綺譚の「墨」の字は偏のさんずいがつきます。ただ、コンピュータ上ではその字がないので便宜的に「墨」の字を使いました。)
大江健三郎の新作「さようなら私の本よ!」を数週間から読んでいます。でも、どうにも文章が僕に馴染まず116ページまで読んだところで一旦投げ出して、永井荷風の「墨東綺譚」を読み始めてしまいました。
20年くらい前に一度読んだことがあったのですが、最近、村上春樹の「東京奇譚集」を読んで、ふと思い出して読み返しました。
この小説の昭和初期の東京下町の描写は、生活の香や音がよく描写されていて感心します。街角を切り取った少し粒子の粗いモノクロームの写真を見ているようでいいですね。
さて、この小説で描かれる老人と娼婦の淡くて深く、近くて遠い恋心は、せつないです。何か憧れてしまいます。でも、そんなことって僕の現実にはない話なんだろうな。
墨東綺譚
永井荷風/岩波書店/1937(初出)
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