交響曲第40番/モーツアルト
家人がどこで仕入れた情報か「モーツアルトの音には微妙なゆらぎがあって、それが人の気持ちを癒すんだって」と言って、モーツアルトのCDはないかと聞くので、ピアノコンチェルトのCDを2枚、彼女に渡しました。
数日後、ピアノじゃなくて弦や管が主体のモーツアルトはないかと尋ねるので、交響曲40番のLPをレコード・ラックから引っ張り出して、「ワルター指揮のモノラル録音の名盤だよ」と得意げに僕が言うと、LPは気軽に聴けないからと簡単に却下されてしまった。
引っ張り出したついでに、久し振りにこのLPを聴きました。
ワルターとニューヨーク・フィルのゆったりとして甘く美しいモーツアルトです。
でも、僕はモーツアルトの音楽て、どうにもお尻の辺りがムズムズしてきて苦手なんです。あまりに綺麗で人間の香がしないというか、こういうのを漱石が「草枕」の主人公の画家に言わせた”非人情”の世界、芸術と言うんだろうなと思ったりもします。人の感情の動きよりも先に音楽が存在してしまっているというか・・・
そんな訳でモーツアルトの音楽は、だだっ広い部屋の真中に放り出されたゴキブリのような気分に僕をさせます。
交響曲第40番ト短調 K.550
ウォルフガング・アマデウス・モーツアルト
ニューヨーク・フィルハーモニック
ブルーノ・ワルター(指揮)
CBS・ソニー/1953
01. 交響曲第40番ト短調 K.550
02. 交響曲第35番ニ長調 K.385 「ハフナー」
・ LP・CDの紹介一覧 M0056
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