アメリカ乱入事始め/山下洋輔
僕がジャズを聞き出したのは20歳前後の学生の頃で、その心地よさに惹かれながら、一方で何処か理屈で聴いていたところがありました。
そんな中でジャズ・ピアニスト、山下洋輔の一連のエッセイとか旅行記とかを読むと、ジャズを理屈で考えたり難しく考えたりすることが馬鹿馬鹿しくなり、肩の力を抜いてジャズを楽しむことができるようになりました。
「アメリカ乱入事始め」もそんなことを思わせた一冊です。
この本はジャズの発祥の地ニューオリンズを皮切りに、セントルイス→カンザスシティ→シカゴ、そして現在のジャズの本場ニューヨークまで旅をしながら演奏をする旅行記です。
その様子が落語の語りにも似た山下独特の文体で綴られ、痛快に面白く読み進められます。また、同行した北島敬三のスナップ風のモノクローム写真がジャズの雰囲気や匂いを伝えます。
そして、ジャズ・ジャイアント達の名前があちらこちらに登場するのも僕を楽しませてくれました。
それにしても、僕は山下のレコードを数枚持っていますが、山下の音楽の楽しさは録音ではなくライブが一番なのかもしれません。
関連エントリー:センチメンタル/山下洋輔 2017.06.06
アメリカ乱入事始め
山下洋輔/文藝春秋/1986
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コメント
銅鑼猫942さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
静岡に住んでいると、なかなか行きたいジャズのライブがないのですが、ジャズはやっぱりライブですね。
投稿: Kaze | 2005.11.23 17:55
ジャズピアニスト山下洋輔の大ファンです。
アルバム沢山は持っていないけれど・・・
ジャズはライブ、゛生゛が良い♪
投稿: 銅鑼猫942 | 2005.11.22 10:20
kazeさん、はじめまして
トオルと申します。
私も山下洋輔さんのエッセイの大ファンです。
二十年近く前『「ピアニストを笑え』を読んでぶっ飛びました(笑)
私のブログでも何度か山下さんを取り上げています。(3/8,3/22,3/25)
よろしければのぞいてみてください。
ではでは
投稿: トオル | 2005.03.25 12:06