砂漠の思想/安部公房
僕はヘビが苦手です。このブログで昆虫の写真を時々掲載しているように、昆虫などはわりと平気なのに対して、ヘビはなんとも気持ち悪く、突然出会ったら足がすくんでしまします。別にヘビに恨みはないのですが。
安部公房の「砂漠の思想」はエッセイ集で、その冒頭の「ヘビについて」でヘビの薄気味悪さにについて、三章にわけて書かれています。常識や日常から外れているものを人間は嫌う傾向にあり、その典型がヘビではないかと書いています。
ヘビを時たま見かけると、30年近く前に読んだ「砂漠の思想」を思い出します。
安部の小説は、哲学的であったり抽象的であったりして僕にとっては難しい面があるのですが、「砂漠の思想」はエッセイということもあって、ヘビの話以外にもユーモアがありわかりやすいものが多く収められています。
でも流石、安部、書かれていることは1980年代以降の状況を言い当てていると、今にして思います。
ヘビの話に戻ると、ヘビは苦手だけどそれが棲める環境は良い環境だとは思います。
砂漠の思想
安部公房/講談社/1970
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