バグス・グルーブ/マイルス・デイビス
「バグス・グルーブ」は、トランペットのマイルス・デイビス、ベースのパーシー・ヒース、ドラムスのケニー・クラークに、バイブラフォンのミルト・ジャクソン、ピアノのセロニアス・モンクを加えたクインテットと、テナー・サキソフォンのソニー・ロリンズ、ピアノのホレス・シルバーを加えたクインテットのふたつのセッションで構成されています。なんとも凄いメンバーですね。
中でもマイルス-ジャクソン-モンク-ヒース-クラークで演奏されるアルバム・タイトルにもなっている「バグス・グルーブ」は、とても興味深い作品です。
マイルスとジャクソンとモンク、この個性的な3人の関係がとても面白いのです。マイルスがモンクに「自分が吹いている時はピアノを弾かないでくれ」と頼んだとの逸話もモンクのソロの部分を聴くと、なんとなく判る気がします。
マイルスの感性で表現されていた「バグス・グルーブ」が、モンクのソロになるとモンクの感性の「バグス・グルーブ」に一変してしまう。自分の世界をとても大事にした"スタイリスト"マイルスと、自分の好きなようにピアノを弾き、結果、独特なスタイルになるモンク、この対比というか関係がとても面白いのです。
では、ミルト・ジャクソンはというと、ジャクソンのソロのバックでモンクのピアノが鳴っているのですが、そこは自由奔放なジャクソン、モンクのピアノと合っている不思議な関係です。
ひとつの曲に3つの感性の織り込まれていて、それでいて違和感のない、楽しめる作品です。
BAGS GROOVE
Miles Davis(tp) Milt Jackson(vib) Sonny Rollins(ts) Thelonious Monk(p) Horace Silver(p) Percy Heath(b) Kenny Clarke(ds)
Miles Davis/PRESTIGE/1954
01. Bags' Groove (Take 1)
02. Bags' Groove (Take 2)
03. Airegin
04. Oleo
05. But Not For Me (Take 2)
06. Doxy
07. But Not For Me (Take 1)
・ LP・CDの紹介一覧 M0008
・ MediaMarker
※ 「おすすめ度」は、Amazon.co.jpのカスタマーレビューにおけるおすすめ度です。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- SONY CASSETTE-CORDER TCM-6(2023.01.30)
- 高橋幸宏さんが亡くなられた(2023.01.15)
- iPhoneやiPadをプリメインアンプにつなぐ(2022.12.15)
- 上原ひろみの「SAVE LIVE MUSIC FINAL」を浜松で聴いてきました(2022.12.23)
- ロジャー・ウォーターズの「コンフォタブリー・ナム 2022」がオンライン配信(2022.11.25)
「LP・CDの紹介」カテゴリの記事
- SKYE/スカイ(2021.12.07)
- 銀河鉄道の夜 サウンドトラック/加賀谷 玲(2021.11.29)
- シルヴァー・ライニング・スイート/上原ひろみ(2021.11.24)
- 思い出を置く 君を置く/太田裕美(2021.10.14)
コメント