プレイズ・デューク・エリントン/セロニアス・モンク
学生時代、セロニアス・モンクの奇妙なピアノの響きに魅せられて、わからないながらも聴き続けているうちに出会った作品です。
モンクの奇妙なピアノスタイルは、時として「孤高」とか「ユニーク」とか評されるし、僕自身もこの作品を聴くまではその様なイメージを持っていました。
この作品は、その名のとおりモンクがトリオでデューク・エリントンの作品を演奏したものです。確かにモンクのピアノ以外の何ものでもない音が響くのだけれど、そこにはエリントンへ寄せた思い、孤高でもユニークでもないモンクを感じました。
決して唯一であることと伝統を大切にすることが、背反しないことを教えてくれた1枚です。
それにしても、20歳の頃にモンクの音楽に出会っていてよかったと思います。今ではモンクのような奇妙な音楽に初めて出会ったとしても、あの時ほど熱心に聴き続けることはできないし、聴き続けることによって好きになるということもないと思います。
THELONIOUS MONK plays the music of Duke Ellington
Thelonious Monk(p) Oscar Pettiford(b) Kenny Clarke(ds)
Thelonious Monk/RIVERSIDE/1955
01. It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)
02. Sophisticated Lady
03. I Got It Bad (And That Ain't Good)
04. Black and Tan Fantasy
05. Mood Indigo
06. I Let a Song Go Out of My Heart
07. Solitude
08. Caravan
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コメント
唐瀬人さん、コメントありがとうございました。
ブログも拝見しました。同じ静岡に住んでいるようですね。
モンクの音楽は実に不思議で、最初はなんともとっつきにくいのですが、いったんその世界に入りこんでしまうと病みつきになってしまいます。
僕はモンクの音楽に親しむようになって、それまで簡単に使っていた「ユニーク」という言葉を慎重に使うようになりました。
投稿: Kaze | 2006.01.07 14:12
まだ高校生の頃だったでしょうか、ROUND MIDNIGHTを聞いてなんて奇妙な曲だろうと思ったのを覚えてますね。その時はジャズになんか全然興味はなく間違ってもこんな曲好きになれないと思ったのですが、これが不思議なことに後になって徐々に病み付きになってくるのです。ちょうど初めて煙草を口にした時ゲホゲホとなるのに、脳のどこかが魅惑の刺激を記憶していて後々ヘビースモーカーになってしまうような感じです。私の場合、煙草は随分前に克服しましたが、ジャズ中毒の方はいまだ進行中です(笑)。
投稿: 唐瀬人 | 2006.01.07 03:02